説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「インストールしたアプリを隠すいい方法を教えてください!」という質問に答えます。

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結論からいうと、いちどでもダウンロードしたアプリを完全に隠す方法はありません。アプリ名がわかる場合には、Spotlightで検索すればすぐに発見できますし、削除したところでダウンロードしたアプリの情報はApp Storeのサーバに履歴として残ります。いまiPhone上にあるかどうかだけでなく、ダウンロードした過去すら知られたくないという場合には、App Storeにサインインするとき使うApple IDを変更するしかありません。

しかし、そこまで徹底的に証拠を隠滅するのではなく、iPhoneの経験値がそれほどでもない相手の目をごまかす程度であれば、「フォルダ」を使うという手があります。アプリをフォルダに保存しておけば、アイコンの大きさが格段に小さくなりますから、そのぶん発見される可能性は減ります。トップページ以降のホーム画面に適当なフォルダをつくり、そこへ見せたくないアプリを移動しておけば、「ちょっと貸して」対策にはなります。

フォルダへ移しただけでは心配という場合には、フォルダ内にページを設ける方法があります。フォルダ内には最低1つのアプリがあればページ1枚を割り当てられますから、見せたくないアプリを2ページ目、3ページ目以降に移動すればいいのです。そして1ページ目にいくつか似た系統のアプリを置いておけば、「ちょっと貸して」程度でバレることはないでしょう。

もちろん、この方法も完全ではありません。複数のページがあるフォルダを開くと、下部にはページ数に応じて「○」が表示されますから、2ページ目以降にもアプリがあることはひと目でわかります。

なお、「設定」の機能制限ページでアプリの起動を制限すれば、対象のアプリは表示されなくなります。ただし、アプリ個別に起動許可/不許可を設定できず、レート(App Storeのアプリ詳細ページで「評価」欄に記載されている数値)でしか制限をかけることができません。他の隠す必要がないアプリまで非表示になるため、今回の質問に対する適切な回答とはいえないでしょう。

フォルダの2ページ目以降に保存されているアプリは目立たないため、「ちょっと貸して」対策に有効です