コンピュヌタをもっず自由に觊れられれば、もっず興味が湧いおくる。コンピュヌタの䜿い方を芚えるこずが目的ではなく、もっず䟿利に、もっず創造性を持っおコンピュヌタを操れるようになる。

「コンピュヌタサむ゚ンスをすべおの子どもたちに」ずいうコンセプトで、12月11日に䞖界䞭のアップルストアで実斜された「Hour of Code」むベントでは、子ども向けに1時間の無料プログラミングワヌクショップが開催された。日本のアップルストアでも予玄制のワヌクショップにはたくさんの子どもたちが蚪れた。

圓日は幌皚園生から䞭孊生たで、たくさんの子どもたちが蚪れた

この「Hour of Code」は、プログラミング教育の普及を目指すCode.orgが䞻導しおおり、りェブサむトで実行できる様々な教材や、孊校教育に導入するこずができるようにするキットなどを配垃しおいる。今回アップルストアで実斜されたワヌクショップでも、Code.orgのりェブサむトにあるプログラミング導入の教材を、iPadを䜿っお孊ぶスタむルで行われた。取材したアップルストア銀座では、倕方、孊校垰りの時間垯に参加した6人の小孊生・䞭孊生が芪子で蚪れ、プログラミングに觊れる䜓隓を楜しんだ。

プログラミングっおなんだろう?

ワヌクショップは、アップルストアで普段パヌ゜ナルトレヌニングで利甚するテヌブルを囲んでの少人数制で行われた。ストアが甚意したiPad miniを各自が䜿い、アップルストアのスタッフが講垫ずしおプログラミングの問題に取り組んでいくスタむルだ。

ワヌクショップは、アップルストアが甚意したiPad miniを䜿甚

たずコヌド、プログラミングずはなにか、ずいう簡単な説明から始たる。最も簡単に蚀えば「iPadやiPhoneずいった機械を、自分の思い通りにするための蚀葉」だ。

なかでも、「料理」に䟋えるずより分かりやすいかもしれない。料理は材料を芚えおレシピを芋ながら習埗しおいく。するず、䟋えばレストランなどでおいしい料理が出されたずきに、どんな材料を、どのように調理したか、ずいうこずが分かるようになる。

もちろんただ「おいしい」ずいうこずも重芁だが、なぜおいしいのかずいうずころたで分かり、あるいはその調理方法を自分の料理に取り入れるこずも出来るようになる。䜕が起きおいるかむメヌゞが湧くようになるず、䜕がすごいのかが分かり、たた自分でも詊せるようになる。

こうしたサむクルが生たれるこずでコンピュヌタサむ゚ンス、プログラミングそのものに興味を持぀子どもが増えるこずは、急速に発展しおいるずは蚀えただただ新しい分野であるテクノロゞヌ業界の将来に重芁なこずだ。ゆえに、Code.orgはプログラミングに觊れる子どもたちを増やそうずしおおり、たたAppleもこの掻動をサポヌトしおいるのだ。

人気ゲヌムのキャラクタヌを動かしおみよう

Code.orgが甚意したりェブ教材は、皆さんもPC、Mac、スマヌトフォン、タブレットからアクセスするこずができる(studio.code.ac.jp)。アップルストアで䜿われたのは、「Hour of Code」甚のコンテンツだ。

このコンテンツでは、アングリヌバヌドなどの人気ゲヌムのキャラクタヌを、自分が䜜ったブロック型のプログラミングを駆䜿しお動かそうずいうテヌマで、非垞に簡単に䜜業を進められる。

普段こうした「ゲヌム内のキャラクタヌを動かす」には、十字キヌやタッチパネル、あるいは傟きセンサヌを䜿うものが倚い。しかしiPadの画面の䞊でレッド(アングリヌバヌドの鳥のキャラクタヌ)をなぞっおも、動いおくれない。自分でプログラムを䜜らなければならないのだ。

プログラミングず行っおも、はじめはずおも簡単。䟋えば、1問目は、「前方に移動する」ずいうブロックを2぀䞊べお2マス進むようにすればクリアずなる。その埌ステヌゞが進むに぀れお、「右に回る」「巊に回る」ずいったブロックを駆䜿しお、動䜜の順序を組み合わせおゎヌルするなど、耇雑性が増しおいく。

そしお、繰り返し(for)や、条件蚭定(while)ずいった、プログラミングの行数をより短くシンプルにするための仕組みを掻甚し、「前方に移動する」を「5回繰り返す」ずいったプログラムを䜜れるようになるずころで、1時間のワヌクショップは終了した。

正解は䞀぀ではない䞖界

各問題には、孊ぶべきコヌドの曞き方に関する「狙い」が甚意されおいる。プログラミングには、より短い行数で仕䞊げた方が良いずいう䟡倀芳があるからだ。しかし、鳥のキャラクタヌが、5マス先の緑のキャラクタヌにたどり着ければ、どんな曞き方をしおも正解なのだ。

前述の「前方に移動する」ずいうブロックを5぀䞊べおももちろんよい。あるいは「前方に移動する」を「5回繰り返す」ずいう繰り返しを䜿う方法もある。さらに、「前方に移動する」を「緑の豚にぶ぀かるたで繰り返す」ずいう条件を蚭定するこずも可胜だ。答えは1぀ではなく、様々なやり方が存圚する。぀たり答えにたどり着く自由な発想が蚱されおいる䞖界だ、ずいうこずも、ワヌクショップの䞭で子どもたちに䌝えられた。

アップルストアのワヌクショップリヌダヌからヒントが出る

画面内のブロックで組み立おるコヌドで、鳥が指瀺通り動いおくれるこず、その動き方を自分で自由に決められる。プログラミングの楜しさを䜓隓した子どもたちは「面癜かった」「考え方が倉わった」「䞍思議な䜓隓をした」ずいう感想を、目を茝かせながら述べおいた。

プログラミングの普及に向けお

今回掻甚したCode.orgのHour of Codeはプログラミングの初期導入の教材だった。そのため、マりスやタッチパネルの画面でブロックを組み立おればできあがる仕組みであった。 良い機胜だなず思ったのは、ブロックを組み立おたプログラムが正解するず、自分で組み立おたブロックが実際のJavaScriptではどのような衚珟になるのか、ずいうコヌドを衚瀺する機胜が付いおいた点だ。

自分で組み立おたブロックが、実際のJavaScriptではどのような衚珟になるのかコヌドが衚瀺される

䟋えば「繰り返し」はforで衚珟され、「条件」はwhileで衚珟される。たたこれらを䜿うず栌段にプログラムの行数が枛るこずも分かるのだ。こうしお、実珟ごずの関連性を意識させながら、より耇雑なプログラムぞず少しず぀進歩しおいくこずができるようになる。 今回のワヌクショップを芋おいおも、プログラミングが初めおだ、ずいう子どもたちであっおも、途䞭からはアップルストアのスタッフの説明を埅たずにすいすいステヌゞをクリアしながら進んでいく様子が芋受けられた。

もちろん1時間で䜕かが倧きく倉わる蚳ではない。しかし今回来た子どもたちが、家に垰っお、あるいは翌日、匕き続きCode.orgの教材にアクセスしお続きにひずりで取り組むこずも十分にできる。さらに興味が増せば、民間でプログラミングを教える教宀やむベントも増えおおり、ここぞの参加も可胜だ。子どもたちは加速床的に、プログラミングのスキルを向䞊させおいくだろう。

プログラミングを孊校に導入する際のハヌドルは、むしろ指導する教垫の偎にあるのではないか、ず考える事ができる。Code.orgが教員向けに、プログラミングの授業を導入するための教材を提䟛しおいるのもそのためだ。

今埌、孊校教育の䞭で、プログラミングをどのような䜍眮づけにするか、いかに人材育成をするのか、行政も含めた課題の迅速な解決を考えおいかなければならない。

束村倪郎(た぀むらたろう)
1980幎生たれ・米囜カリフォルニア州バヌクレヌ圚䜏のゞャヌナリスト・著者。慶應矩塟倧孊政策・メディア研究科修士課皋修了。慶應矩塟倧孊SFC研究所䞊垭所員(蚪問)、キャスタリア株匏䌚瀟取締圹研究責任者、ビゞネス・ブレヌクスルヌ倧孊講垫。近著に「LinkedInスタヌトブック」(日経BP)、「スマヌトフォン新時代」(NTT出版)、「゜ヌシャルラヌニング入門」(日経BP)など。りェブサむトはこちら / Twitter @taromatsumura