Catalyst Omegaの特徴その2
6つ目は、Alienware Graphics Amplifierへの対応(Photo15)である。これはAlienware 13にデスクトップ用ビデオカードを接続できる仕組みであるが、これを利用することで性能が大幅に改善するというものである(Photo16)。
Photo15:要するにPCIeを外部に出してデスクトップ用GPUを動かすというものだが、加えて画面出力を再びPCIe経由で戻してAlienware 13の画面に表示するという仕組みが必要なので、いまのところAlienware専用となっている |
7つ目がFreeSyncへの対応である(Photo17)。仕組みそのものはNVIDIAのG-SYNCに近いが、DisplayPortベースであり、仕様が完全にオープン化され、かつロイヤリティフリーということで、直近ではSamsungのUHDディスプレイのみが対応を表明しているが、来年のCESでは多くのメーカーがこれに追従するとAMDは見込んでいるようだ。Catalyst OmegaはこのFreeSyncに対応する最初のドライバとなる。
8つ目が、先日登場した5Kモニターへの対応である(Photo18)。これはまぁ、対応するという話。9つ目が、4枚のGPUカードを使うことで最大24画面の表示が可能になったという話である(Photo19)。
Photo19:24画面デモそのものはアメリカでRadeon HD 5870 Eyefinity6 Editionの発表の際に行われたが、これは独自のソフトが影で動いており、Windowsでそのまま使えた訳ではなかった |
photo03では20以上の新機能とあるのでまだ半分にも満たないのだが、後は割と細かい項目ということもあってか、最後にスライド3枚にも渡る新機能リストが提示された(Photo20~22)。
次は性能の改善の話だ。細かな検証はベンチマークで確認するとして、まずはAMDの説明をご紹介する。Photo23は、APUについてリリースされた当初(Catalyst 14.2)のドライバとCatalyst Omegaを比較すると、最大29%の性能アップがある、というものだ。
Photo24はDiscrete GPUでの比較で、こちらは最大19%の性能改善としている。ただこうした古いドライバでなく、比較的新しいドライバ(Catalyst Driver 14.300.1006)と比較しても最大で19%改善されるとしている(Photo26)。さらにCatalyst 14.9と比較しても最大15%の性能改善があるとアピールする(Photo26)。このあたりは後で確認するので、ひとまずおいておこう。
Photo25:Catalyst Driver 14.300.1006は、Catalyst 14.9.2 Beta Driverに含まれているバージョンである |
最後がバグフィクスの話である。テスト方法を改善すると共に、より幅広いテスト環境を用意することで(Photo27)、数十にもおよぶバグを解消したとしている。Photo28は、ユーザーから改善が要望されたバグリストのTop10を示したものだが、上位からしらみつぶしにバグを直していったことで、大幅に品質が改善した、としている。