仕事の成果を上げたり、ダイエットしたり……そんな時に、なしくずし的に物事を進めるのではなく、まず計画を立てる人が多いことだろう。

だが、そのような"未来志向のアプローチ"に対し、過去をチェックする"過去志向のアプローチ"の方が効果があり、より高い充実感が得られるとThe Next Webの記事「将来ではなく過去にフォーカスすべき理由(原題:Why You Should Mesure Backward, Not Forward)」では紹介している。

体重を○キロ落とす、営業目標を前倒しで達成する、今年こそ婚活を成就させたい……こうした目標があると、私たちはそのためにどうしたら良いのかという計画モードに入ってしまう。

だが、目標を設定するよりも、今週一週間を振り返ってチェックする行為を週に1度設ける方が、より現実的だという。

土曜日などの週に1日、それまでの1週間を振り返って目標にしていた数字を達成できているかチェックする。

これだけで、その週に自分がどれだけ目標に対して進捗したか、あるいはできなかったかがわかる。振り返ることで、おのずと次の週はこうしようといった新たな目標が見えてくるはずだ。

逆に言えば、綿密な計画を立てるよりも、過去7日間の記録を振り返ることで、自分が何をすべきか的確に把握できるといえそうだ。

このように過去志向のアプローチを取るメリットはいくつかある。

最初に挙げているのが「良い習慣を身につけられる」だ。

目標に向かう時、なんらかの良い習慣を身につけることが有効だ。わかりやすいのがダイエットで、食事の時間を決めたり、食事量を減らすといった"習慣化"だろう。一週間を振り返ることは実績を直視することであり、習慣を付ける近道となりそうだ。

次に挙げるメリットは「短期のフィードバックを得られる」という点だ。

もちろん、上司にもらうフィードバックではなく、自分が自分に与える評価だ。ここで重要なのは1年前のデータではなく、直近の1週間という点だ。

直近であればあるほど軌道修正しやすい。修正した結果を次の週にチェックして、再び成果を確認するという良いループが出来上がれば、こっちのものといえるだろう。

最後は「幸福感がアップする」ということ。

少し「え?」と思うかもしれないが、成果を感じることで充足度や満足感が得られると、ハッピーであると感じやすい。

未来志向の場合、目標到達までの過程でハッピーであると思いにくいが、過去志向であれば少しずつでも成果を感じられる。総じて、目標達成に向けた道のりも楽に乗り越えられそうだ。

記事では具体的な方法として、ダイエットであれば前の週に摂取した総カロリーから1日平均を割り出し、次の週は少し減らしたり、営業であれば訪問企業数を徐々に増やすといったアドバイスも行なっている。