グーグルは7月30日、日本国内の企業向けにWebベースのビデオ会議ソリューション「Chromebox for meetings」を提供すると発表した。

Chromebox for meetings

Chromebox for meetingsは、Chrome OSを採用したSTBで、ビデオ会議用に機能を特化している。Google+ ハングアウト、Google Apps機能を活用しているため、ビデオ会議ソリューション同士のコミュニケーションだけではなく、スマートフォンやPCとも簡単にビデオ会議ができる。

価格は15万円で、Chromebox本体とHD画質のカメラ、マイク及びスピーカーユニット、リモコンが提供される。Web上の管理コンソールもあわせて提供されるが、2年目以降に年間使用料の3万5000円が必要となる(初年度は提供価格に含まれる)。管理コンソールは、主に会議場の管理に利用され、各デバイスに割り当てられた会議場IDを統合管理できるようになる。

なお販売開始直後は、ソフトバンクテレコムのみの取り扱いの予定。今後、順次販売チャネルを拡大していくとしている。

従来のビデオ会議ソリューションより遙かに低コストなChromebox for meetings

グーグル セールスエンジニア 泉 篤彦氏

同日、都内で行なわれているエンタープライズ向けカンファレンス「Google atmosphere tokyo」で記者会見が行なわれ、グーグルでセールスエンジニアを務める泉 篤彦氏が製品説明を行なった。

泉氏は、Chromebox for meetingsが従来のビデオ会議ソリューションよりも低コストで導入できるメリットを強調し「これまで、入れづらかった小会議室でもビデオ会議ができる」と語った。

Google+ ハングアウトは、PCやモバイルデバイスでの活用に限られきたが、今回のソリューションで大きくハングアウトの参加人数が増やせる。「15デバイス、15人に限られていた会議参加者が、meetingsによって、最大15"拠点"になる。1つの拠点に10名参加していれば、150名が参加する会議を実現できる」と、Googleサービス上で大規模会議が簡単にできる点をアピール。

Chromebox for meetingsデモ。会議場IDの設定は3~4ステップの簡単操作で完了するという

また、Googleカレンダー連携も特徴の一つで、カレンダーに会議の予定を設定し、会議室IDを割り当てておけば、カレンダーの予定から「meetings」に入れるようにもなる。これは、会議室IDと、個人IDをあわせて組むことも可能で、遠隔地からのモバイルでの会議参加も容易になるという。

「モバイル回線では帯域確保が難しいが、状況に応じてビデオ品質もHD→SD→音声のみと柔軟に対応できる」(泉氏)

Google エンタープライズ部門のAmit Singh担当社長も来日

どこの画面が拡大表示されるかは、音声認識で自動的に切り替わる。リモコンによって選択することもできる

Chromebox for meetingsの本体はASUS製。コンシューマー向けのChromebox本体を活用しているため、SDカードスロットなども存在する