デジタルアーツは14日、「第6回スマホの利用実態」の調査結果を公表した。それによるとスマートフォン利用者の低年齢化が進んだ。一方で、学生のフィルタリング利用率も過去最高となったという。このほか「女子高生の約8割がアダルト・ポルノなどの望まないWebサイトの表示経験がある」といった、若年層のインターネットの利用実態も報告された。同日、都内では記者説明会が開催された。

最近は未就学児もスマホを使う

冒頭、登壇したデジタルアーツ 代表取締役社長の道具登志夫氏は「最近は、子供が騒ぐと親がスマートフォンを渡して静かにさせている。乳母車に乗った子供がスマートフォンをいじる光景も見かける」と語り、未就学児がスマートフォンに触れる機会が増えていると指摘した。若年層に至るまで、利用者が拡大しつつあるスマートフォン市場。今後は"フィルタリング機能"の需要が高まることが予想される。同社では引き続き、提供する有害サイトフィルタリングブラウザー「i-フィルター」の優位性をアピールしていきたい考えだ。

登壇するデジタルアーツの道具登志夫氏。「夏休みは子供が所持する情報端末に関する親の危機意識も高くなる」とし、今回の調査結果を有意義なものにしていきたいと話した

調査の概要と結果

調査の結果について、デジタルアーツ 経営企画部 広報・コーポレートマーケティング課の吉田明子氏から説明があった。今回の調査は、携帯電話・スマートフォンを所持する全国の小・中・高校生男女618名、および0歳から9歳の子供をもつ保護者層600名、合計1218名を対象としたもの。それによれば、何らかの携帯電話を持つ未成年(10歳~18歳)の「スマートフォン所有率」は59.1%だった。世代別に見ていくと、小学校高学年(10歳から12歳)は31.6%、中学生は54.9%、高校生は90.8%となったという。

登壇するデジタルアーツの吉田明子氏(写真左)。何らかの携帯電話を持つ未成年のスマートフォン所有率は59.1%だった(写真右)

フィルタリングを「現在、使っている」と答えた割合は子供全体の44.6%で、2011年11月から行っている全6回の調査中、最高の値となった。一方で、携帯端末の購入時に「フィルタリングの設定説明を受けた」と回答した子供は全体の40.5%にとどまる。フィルタリングの重要性を周知徹底させることが今後の課題となる。

フィルタリングを使っている子供は44.6%で最高の値(写真左)。携帯端末の購入時にフィルタリングの設定説明を受けた子供は40.5%にとどまる(写真右)