企業のセキュリティ対策と業務効率化のためのITソリューションを開発・提供している株式会社 Jiransoft Japan(以下、ジランソフト ジャパン)のブースでは、「次世代参加型クラウド」と銘打って、同社のサービス「DirectCloud」が大々的にアピールされていた。

クラウド・サービスというと、あらかじめクラウドにアップしたアプリやデータなどを、ネットを通じて利用・共有するのが一般的だが、「DirectCloud」では、各自のPCそのものをクラウドに「参加」させる。つまりPCを、クラウドを構成する究極のプライベートクラウドとしてとして扱えるようにしてしまうわけだ。そのメリットとは…?

初日の午前中から多くの人でにぎわう様子

開かれた入りやすいブース

担当者が説明する様子

複数台のPCにも手軽にアクセス可能。社内HDDの有効活用にも

ジランソフト ジャパン
CMO チーフマーケティングオフィサー
森谷 武浩 氏

複数台のPCのHDDを集約し、いわば究極のプライベートクラウドを実現する「DirectCloud」の主なサービス「BOX」には、「My Desktop」という機能が備わっており、これが大きな特長となっている。 例えば自分が仕事で使用している複数台のPCを、ひとつのユーザーIDのもとに「DirectCloud」に登録しておく。その上でモバイルPCやスマートフォンといった外部端末から「DirectCloud」にログインすると、「My Desktop」が起ち上がり、登録したPCすべてがアイコンで表示される。

ここで使いたいデータが保存されているPCを選べば、簡単に目当てのデータを直接操作できるという仕組みだ。リモートデスクトップのように、PCが変わるたびに接続し直したり、前もって共有設定をしたりする手間もない。いつでも、どこででも、自分のあらゆるデータに「My Desktop」からアクセスできるようになるため、業務遂行に場所の制限がなくなる。

また作業後のデータは、同じPCのHDDに保存されるため、同期の手間もかからない。

ブースではiPadからダイレクトにPCにアクセスするデモを実施

スマートフォンからもLTE経由でPCを直接参照できる

「社員の方が各自でバックアップやHDDの空き容量まで管理してくれるようになれば、情シスの方の手間も省ける上、ストレージの購入も必要最低限ですませられるようになるでしょう」(ジランソフト ジャパン CMO チーフマーケティングオフィサー 森谷武浩氏)

ストレージ、共有などの機能も充実。セキュリティ対策も万全

Shared Boxのイラストイメージ

「BOX」という名がイメージさせるとおり、自分専用のストレージとして使えるのはもちろん、「Shared Box」機能を利用してチーム、部署などグループ別の共有フォルダを設定することも可能だ。

また社外で共同作業を行うパートナーがいる場合には、ゲストとして招待することで、ファイル共有を手軽に行える領域「Project Box」も用意されており、ゲストのアクセス権限を細かく設定できるため、ファイル流出の予防対策も万全だ。 さらに「Links」機能を使うことで、ファイルを転送するためのリンクも手軽に作成できる。ファイルへのリンクだけでなく、フォルダへのリンクがつくれることも、この機能の特長だ。

これまでのように「複数のファイルをまとめて圧縮し、ファイル転送サービスにアップロードし、リンク先を相手にメールする」という煩雑な作業は、もう必要無い。リンク作成時にはパスワード、ダウンロード回数、期限の設定も行えるため、安全なファイル共有を実現できる。その他、アクセス履歴やデバイス状況などを一目で確認できる管理者向けの「Control Center」をはじめ、データ保存の暗号化機能や通信の暗号化機能といった、企業向けクラウド・ストレージとしての利用に耐えうるセキュリティ対策も備わっている。

ブース内の全てのPCがクラウド化されている

DirectCloudについて説明する様子

プリンターも、クラウドに「参加」できる

モバイルからでも用紙サイズ、印刷方向など、細かい印刷指示を出せる

「DirectCloud」によってクラウド化できるのは、PCだけではない。 「PRINT」サービスを契約すれば、複数のプリンターをクラウドに「参加」させることも可能で、モバイルデバイス上のデータをいちいちPCに移動しなくても、そのままクラウド上のプリンターから印刷することができる。 「BOX」と併用すれば、自分のPCにあるデータの印刷指示を出せるため、出張先から急ぎの稟議書や見積書をプリントして早々に決済に回すなどすれば、業務の時短を進められるようになるだろう。

市場調査に役立つ「SPOT」サービス

「DirectCloud」のサービスのなかでも、異色なのが「SPOT」だろう。 特定のエリアに、モバイルデバイス・センサーを設置し、それをクラウドに「参加」させると、センサーがスマートフォンのようなモバイル機器所持者の通行量や訪問者数、滞在時間、リピート率などを計測し、グラフ化してくれるというサービスだ。 店舗やキャンペーン会場、そこに通じる通路などにセンサーを設置すれば、商品の仕入れに役立つ市場データやキャンペーンの効果測定データ、動線分析用のデータを自動で得られる。データはモニタリング・サイト、モバイルデバイスで閲覧可能だ。

「SPOT」のデモとして、ブースの来場者データが公開されていた

白い装置がSPOTセンサー

「『DirectCloud』のサービスは、日本ではまだ始まったばかりですが、すでに韓国やアメリカでは実績も上げています。価格も例えば『BOX』の場合、1ユーザーあたり月500円からと料金を抑えて設定してあるので、ぜひ一度、試していただければと思っています」(森谷氏) また、1アカウント3名まで利用できる容量:3GBプランはいつでも無料ということだ。→詳細はこちら

ジランソフト ジャパンでは企業ユーザーだけでなく、『DirectCloud』の国内展開に協力してくれるパートナーも募集しているとのこと。 「DirectCloud」の導入やパートナーシップに興味のある方は、下記にアクセスすることをお勧めする。
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