これまで、漫画やイラストのお仕事を行うにあたり、ワコムの液晶タブレットを愛用し続けてきました。最初に導入したのは、小型の「Cintiq 12WX」、続いて、21インチ画面の「Cintiq 21UX」(新、旧ともに)を使ってきて、現在はCintiq24HDで作業を行っています。

同社の最新機種で、OSを搭載した13.3型モバイル液晶ペンタブレット「Cintiq Companion」シリーズがずっと気になっていたのですが、先日、旅行や出先での作業のためにWindows8搭載の「Cintiq Companion」を導入したので、その所感をお届けします。

「Cintiq Companion」(Windows8搭載モデル)

さっそく、届いた「Cintiq Companion」を自宅のダイニングテーブルに設置してみました。 本体のほかに液晶を支えるスタンドがついていて、傾きを4段階に変更できます。 大きさや重さはスペックで見た通り、ノートパソコン程度といった感覚です。 これまで、出先には厚めのノートパソコン+「Cintiq 12WX」をセットで持参していましたので、それに比べると随分楽に持ち運べそうです。 ペンケースや、本体を収納する専用ケースも付属するのもいいですね。

小田すずか
漫画家・イラストレーター。「月刊ASUKA」(角川書店)にて、神永学の同名小説を原作とした漫画「心霊探偵八雲」を連載中。そのほか、PSPソフト「官能昔話ポータブル」(5pb.)キャラクターデザインなどを手がけている

「Cintiq Companion」にはサイドスイッチが搭載されていて、ショートカットキーを登録できるので、拡大/縮小や回転、取り消し、手のひらツールなど基本的な操作を割り当てています。液晶を置く向きによって画面が回転するので、左利きの私でもサイドスイッチが使えるのはいいですね。Bluetooth機能も搭載されているので試しに折りたたみキーボードを接続して使用してみましたが、キーボードが無くてもサイドスイッチや画面のタッチ操作で拡大・縮小や移動・回転などができて便利です。普段は外付けハードディスクで漫画のデータなどを入れているため、USBコネクタがふたつとも新規格のUSB3.0だったのも便利でした。高速にデータを読み込めて、待機時間をほぼ感じませんでした。

また、現在メインで使っている「Cintiq 24HD」はタッチ機能なしのものでしたので、この機種で初めてタッチ機能を体験しました。普段からスマートフォンを使っていて慣れているせいか、画面のスクロールや拡大・縮小などが直感的にできるのはすごく便利だと感じました。そのほか、描画とは関係ありませんが、インターネットで調べ物などをする際は特に便利でした。Wi-Fi機能も搭載されているので、普段使いのパソコンとしても活躍してくれそうです。

専用ケースには、ペンケースを収納するポケットも付属

ふたつあるUSB端子は両方ともUSB3.0