iPhone 5sが発売されてから早半年が経過した。本稿では、この6カ月間、じっくりと使い込んでわかったiPhone 5sの長所と短所について述べてみたい。

購入直後のiPhone 5sとiPhone 5

購入から約半年が経過したiPhone 5s。外出時にはサードパーティー製バンパーを装着しているため、よく落とすにもかかわらずキズひとつない状態だ

iPhone 5s、ココが「○」

約半年使って実感するiPhone 5s最大の変化は、やはり指紋認証機能「Touch ID」だ。ロック解除時にパスコードを入力せずに済む、アプリ購入時にパスワードを入力する手間を省ける、言ってしまえばそれだけのことだが、その2つの処理については作業負荷が大きく変わった。指紋を登録するときのUIが気が利いているとの評価も高く、その点には同意するものの、どちらが主でどちらが従かは明白だ。

ホームボタンに指を重ねるだけでロック解除やApp Store/iTunes Storeの認証が可能な「Touch ID」は、いちど慣れると手放せなくなる機能だ

セキュリティという意味でも頼もしい。4桁のパスコードには、指先をじっと見つめられると見破られかねない危うさが付きまとうが、指紋は現実的に複製が困難。高解像度で撮影した指先を樹脂を使い再現することも不可能ではないだろうが、ごく普通の生活を送る個人には無縁の話。パスコード以上の安心感をホームボタンに指を重ねておくだけで実現できる、屋外で紛失した/盗まれたとき中身を見られる可能性がかなり低い、という点だけでも信頼に値する。