『S -最後の警官-』は、2009年から小学館刊行の『ビッグコミック』で連載されている人気漫画。TBSでドラマ化され、毎週日曜日、午後9時に放送されています。今回は、このドラマ『S -最後の警官-』のロゴについてTBS 宣伝部の青木玲奈さんにお話を伺いました。
原作漫画のロゴを基にデザイン
――『S -最後の警官-』のロゴの制作経緯を教えてください。
この作品自体、もともと小学館さんより出版されている漫画が原作です。ドラマプロデューサーと宣伝部で行うポスター打ち合わせの際、ドラマのロゴをどうしようかという話になり、漫画のロゴをベースにした方が、原作を知っている方が見てくださるし、漫画のロゴがカッコ良かったこともありベースにさせていただきました。
――なるほど。原作漫画のロゴを基にしているのですね。ドラマ用のロゴはいつできたのでしょうか?
ドラマ用ロゴは昨年10月より、ドラマポスターと併せ制作が始まり、完成したのは12月初めです。
――けっこうギリギリまで制作をしているのですね。デザインされたのは誰でしょうか?
ドラマ用ロゴにバージョン変更したのは吉田絵美さんという、ポスターも制作されたデザイナーさんです。
新たな要素に新たな意味を込める!
――漫画版のロゴからどのような変更点がありましたか?
漫画版のロゴは、漫画風なタッチでカッコ良く制作されたものでした。そこから、ポスターだけでなくドラマ本編内でも使えるように、少し3Dタッチにしつつ、メタル感を出したバージョンをドラマ版ロゴにしようということが決定し、作成を開始しました。
――どのような点を苦労されたのでしょうか?
ポスター制作後半で、加工されたロゴをポスターに入れてみたところ、想像していたものと少し違っていました。そこで、修正をお願いしました。
例えば、漫画版にはない「日曜劇場」という文字の大きさなどは、宣伝のためには大きくした方がいいけれど、デザイン的観点からはあまり目立ちすぎるとカッコ良くないという狭間で、ちょうどいい大きさを探りましたね。
――デザイン的な落とし所が難しそうですね。ロゴに込められたデザイン意図を教えてください。
漫画版のロゴの意図は、丸みを帯びた方のSの字と角ばったSの字で、向井さんが演じる神御蔵一ゴ(ゴは号に虎)と綾野さん演じる蘇我伊織の対比・関係を表しているそうです。
ドラマ版のロゴは、キャッチコピーにも入れているSAT(特殊部隊)、SIT(特殊捜査係)、そして新たな力を持つ第3のS、NPS(警察庁特殊急襲捜査班)という三つのSを意図しました。
赤いSの字と、白いSの字と、青いSの字、この三つで上記の「三つのS」があることを表しています。
――なるほど。三つのSが重ねられたデザインなのですね。ありがとうございました。
いかがだったでしょうか。『S -最後の警官-』のロゴは、原作漫画で使われているロゴを基にしつつ、新たな意味を込めたデザインに仕上げたとのことでした。
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(高橋モータース@dcp)