メモ代わりや効率アップのためにTo-Doリストを活用する人は多いだろう。今年こそ仕事をバリバリこなしたいという人、To-Doリストのパワーを見直してみてはいかがだろうか。

To-Doリストツールは多く存在するが、アプリであれ手書きであれ、To-Doリストの鉄則を見直してから挑むと仕事の効率化に繋がりそうだ。TNWの記事「生産性を損なわないTo-Doリストの作り方(原題:How to write a to-do list that won't hurt your productivity)」を参考にしてみよう。

記事では最初にいくつかの警告をしている。

  • リスト作成だけで満足する

「さあ、リスト作成をしよう」と紙に書き出すと長いリストができたが、実際にやったかというとこなしていないことが多い人もいるのではないか。

これは人間の習性だそうで、私たちは実行したかどうかに関係なく、やることリストを作るだけでかなり満足するのだそうだ。だが、満足感はここで使い果たすべきではない。

ある大学生を対象にした2002年の調査では、就職活動をあれやこれやと空想した大学生ほど、仕事を探すのが難しく、求人に対して応募した数が少なく、仕事のオファーも少なく、収入も低かったそうだ。

単にあれこれ考えて長いリストを作ってやったつもりになると、その後にも影響するとのこと。要注意だ。

  • 意思決定にはエネルギーを要する

「迷った挙げ句に決断する」ということはそれなりのエネルギーを使うのだそう。

朝から、朝食はスクランブルか目玉焼きか、コーヒーか紅茶か、何を着ていくのか、カバンはどれにするのか、靴はなどと決断していると、時間もさることながら、それなりに脳も使っていることになる。

記事ではAppleの元CEOの故Steve Jobs氏がいつも黒いタートルネックだったように、習慣にして余計なことに脳を使わないようにとアドバイスしている。もちろん、マンネリにならないための変化も必要なので、臨機応変に。

  • あいまいな言葉は実現から遠のく原因

あいまいなリストはよくない。心理学者の調査でも、抽象的な言葉での思考が実行を遅らせることが明らかになっている。あるプロジェクトに2時間を割くのなら、具体的になにをするのかをしっかり書き出そう。

これらを教訓に、下記のような点に注意してTo-Doリストを書くべきだとしている。

リストは短く

1日のTo-Doは3つまで。重要なものを最初に。迷ったら、達成感が得られるものからピックアップするように。やるべきことのリストを別に作っておき、その日のリストとしては3つにとどめるとよいようだ。

小さなメモや付箋を利用

大きな紙を用意して、色々と書きたくなる経験はないだろうか。3つのTo-Doリストがちょうど収まる付箋や小さなメモを利用すべきだと記事ではアドバイスしている。

行動タスク

やるべきことは具体的に。「引っ越し業者を探す」ではなく、「親に電話して、引っ越し業者を教えてもらう」ならば具体的だ。

「上司に頼まれた調べものをする」と書いた場合、いざやりはじめるとき、まずは上司に頼まれたときのメールを探して読み直し、もう一度内容を理解してと手数を踏むことになる。

だが、「〇〇で検索して、出てきたものをまとめる」と書けば、すぐに作業に取りかかれる。

1つのタスクに集中

3つの対策を行っても効果がないという人や、もっと頑張りたいという人は、リストに書き出すのではなく、やるべきことを1つだけ書き出すのはいかがだろうか。

Now Do This」というサービスは単にやることを1つだけ入力し、タスクが終了したらボタンを押すというシンプルなものだ。モバイルアプリとしても提供されている。

デジタル機器を活用せず、付箋にこだわるのであれば、付箋に書き出す内容は1つのみ。一日の始めにそれを重ねておき、やったらはがす(下には、次のタスクが書かれている付箋がある)というやり方でやってみてはいかがだろう。