説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iPhone用ポータブル充電器を選ぶときのポイントは?」という質問に答えます。

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現在、さまざまな種類の「ポータブル充電器(モバイルバッテリー)」が販売されています。iPhoneで利用するのならば、MFi(Made for iPhone/iPod/iPad)を取得した製品を選ぶことが確実ですが、USB端子を備えたポータブル充電器であればLightning/Dockケーブルを差し込めば利用できるので、汎用品でもかまいません。

一般的にバッテリー容量は、電流(mA)×時間(h)で求められる「mAh」(ミリアンペア時)という単位で表現されます。mAhはバッテリーに蓄えられる電気の量を意味し、たとえば2500mAhと表記されたバッテリーには2500mAの電流を1時間流せる量の電気を蓄えることができます。この値が大きければ大きいほどiPhoneへ供給する電力に余裕がある、ということになります。バッテリー容量はiPhone 5sが1560mAh、iPhone 5cが1510mAh(いずれも非公式情報)ですから、10,000mAhクラスのポータブル充電器であれば5~6回はフル充電できる計算です。

電流の大きさ(アンペア)もチェックしましょう。USB 1.1/2.0の給電能力は5V/500mAと決められているため、ポータブル充電器を含めどのUSBポートに接続してもiPhoneには5V/500mAの給電が保証されますが、急速充電には5V/700mA以上必要です。つまり、めやすとして出力に1A以上の値が記載されているポータブル充電器を選ばなければ、充電に時間がかかることになります。

なお、ポータブル充電器に記載されているアンペア数は最大値です。充電時の電流はiPhone側で制御され、800~900mAを超えることはありませんから、1.5Aや2.1Aと記載された機種でも問題ありません。iPadの高速充電には2.1A以上必要なため、iPadでの利用も検討しているのならば、2.1A出力に対応した機種を選びましょう。

定格出力が「1.0A」以上であれば、iPhone用ポータブル充電器として快適に利用できます。容量もチェックしましょう