日本マイクロソフト、「Surface 2」「Surface Pro 2」を発表 - 興味深い3つのポイント

10月24日、日本マイクロソフトは、都内でSurface 2およびSurface Pro 2の発表会を開催した。概要は本誌でも既報のとおり、Windows RT 8.1を搭載した「Surface 2」、Windows 8.1を搭載した「Surface Pro 2」を10月25日から発売することを明らかにした(ただし、512ギガバイトモデルは11月1日から)。米国をはじめとする海外では、10月23日(現地時間)に販売を開始したことを踏まえると、ほぼ同時期のタイミングで提供されることになる。

壇上に上がった同社代表取締役社長 樋口泰行氏は、「Surface 2はPCとしてもタブレットとして使える(2-in-1のような)デバイスである」と述べつつ、一般向けには25日から自社オンラインショップ並びに各大手量販店による販売を開始し、法人向けは11月1日から認定Surfaceリセラー経由で販売を開始するという。なお、Surface Pro 2の法人向け参考価格は、Officeスイートを別途購入しなければならないため、一般手向けから約2万円安い価格設定がなされた。

Surface 2/Surface Pro 2は、24度/40度と2段階の角度で開くKickstand(キックスタンド)やバッテリ駆動時間の延長(Surface 2は最大約10時間、Surface Pro 2は約75パーセントの駆動時間向上)など数多くの特徴を備えるが、樋口氏のアピールで印象的だったのは「Type Cover(タイプカバー) 2、」および「Touch Cover(タッチカバー) 2」である。

同氏によると、7対3の割合でType Coverが人気のため、今回はType Cover 2のカラーバリエーションを、シアンブルー/パープル/マゼンタピンク/ブラックの4色に増やしたという。さらに近接センサーによって手の位置を感知し、バックライトが点灯する機能を搭載。車内などの暗所でもキートップを確実に視認できそうだ。詳しくは後述するが、感度も高まり使いやすくなっているため、第一世代となるSurface RT/Surface ProユーザーにもType Cover 2は興味深い存在となる。

今回は日本マイクロソフトだけでなく、MicrosoftのSurface&Windows Hardwareセールス&マーケティング担当ジェネラルマネージャーであるBrian Hall(ブライアン・ホール)氏も登場。同氏は第一世代Surface RTおよびSurface Proの発表会でも来日し、各デバイスをアピールしていたので、覚えている方も少なくないだろう。

Hall氏もSurface Pro 2、Surface 2の順番で新機能や特徴をアピールしたのは樋口氏と同じだが、スピーチの合間には興味深いポイントがいくつか見え隠れした。1つめはKickstand。スピーチ内容は表面的なものだったが、スライドには内部構造と思われる画像が映し出された。推測に過ぎないが、Kickstand側を支えるパーツと、ベースとなるパーツを強化し、2段階の角度調整を実現したのだろう。

2つめはTouch Cover 2。前述したようにバックライト機能を備え、厚さも1ミリほど薄くなっているが、Hall氏はキー入力をスムーズに行うためのセンサーレベルが大きく向上していることを明らかにした。Touch Coverは80センサーだったのに対し、Touch Cover 2は1,092センサーと段違いに増え、より確かなキー入力が実現可能になるという。正直なところTouch Coverの使い勝手は"一応キー入力ができる"というものであるため、筆者は早々にType Coverを購入したが、今回明らかになった差は実際に試した上でご報告したい。

そして3つめはコード名「blades（ブレード）」として開発が進められていた独自のキーボードだ。本誌でも以前紹介したが、Hall氏は明確な呼称を使用せず、"音楽用のキット"という呼称で曲のリミックスをデモンストレーションしていた。より詳しい情報は「Surface #RemixProject」をご覧頂きたい。

Microsoftおよび日本マイクロソフトが発表したSurface用アクセサリは、すべて同時発売とならず、バッテリーを内蔵した「パワーカバー」や各デバイスとの接続を可能にする「ドッキングステーション」、自動車の充電ポートに接続する「カーチャージャー」などの発売時期および価格は、一部未定だという。

個人的にはType Cover 2/Touch Cover 2のマグネット部分に装着して、Surface本体とBluetooth接続を可能にする「キーボードカバー用ワイヤレスアダプター」が興味深い。最大約9メートル離れた位置から利用可能になると同時に第一世代の各Coverにも対応しているので、すぐにでも利用したかったが、前述のとおり発売時期が未定である。Surface 2のアピールに一役買いそうなアクセサリなだけに時期未定は至極残念だ。

この他にもSurface 2/Surface Pro 2購入者には、MicrosoftのオンラインストレージであるSkyDriveで利用できるディスク容量を200ギガバイト追加し、2年間無料で利用できるサービスは日本でも提供される。また、Skypeによる固定電話への通話、および無線LANスポットサービスのSkype Wi-Fiも1年間無料提供される点も同じだ。さらに、初代Surface RTは「Surface」に改称して販売続行。「Surface Pro」は2013年12月末までの期間限定だが、1万円引きの79,800円で販売されるという。

このSurface 2およびSurface Pro 2に関しては、後日異なる角度で精査したレポートをお送りする。