既報の通り、UQコミュニケーションズは30日、次世代の超高速モバイルブロードバンドサービス「WiMAX2+」を2013年10月31日から提供開始すると発表した。まず環状七号線内(東京都道318号線)エリアで開始し、速度は110Mbps(理論値、以下同)だ。2014年度末までに東名阪エリアに7,000局の基地局設置と220Mbpsへの速度増強を予定し、2015年度末に全国拡大の予定。

新規2年契約で従来と同様の月3,880円+月転送量制限なし

首都圏のサービスエリアマップ。これを見る限り、2013年11月末までに環七内はおおむねサービスエリアになっており、それ以外の埼玉、千葉、神奈川県内も一部利用可能

料金プランは「UQ Flatツープラス」という名称で期間条件なし(月単位)と2年の期間条件ありの二本立てで提供する。期間条件なしの場合月当たり5,455円、2年間条件契約の場合月当たり4,405円となっている(価格は消費税込みで、さらに登録料3,150円が必要)。

期間条件ありの場合、違約金は最初の12カ月が19,950円、24カ月目までが14,700円、違約金が発生しないのは24カ月目の末日および25カ月目となり、25カ月目に自動更新される。

WiMAX2+対応端末は、ファーウェイ製の「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」(以下、HWD14)がまず登場する。これを新規購入して2年間条件付き契約をすると、「UQ Flatツープラスおトク割」が最大25カ月間適用され、月額で525円割引。結果、新規契約して期間条件契約を行う場合は、2年間は従来のUQ Flat年間パスポートとおなじ3,880円という価格体系だ。また、最初の2年間はWiMAX/WiMAX2+ともに月転送量制限なしの「ノーリミット」としている。

ただし2015年4月以降に関しては、「3日間に1GB以上の利用があった場合は混雑に応じた速度制限」が入る。また、今後の新しい端末提供に伴う「UQ Flatツープラスおトク割」の適用範囲は未定だ。

料金プランは「UQ Flatツープラス」だけで2年契約がメイン。HWD14を新規購入して2年契約すると、最初の2年は月3,880円になる。WiMAX2+の月転送量制限も、最初の2年はない

最初に登場するWiMAX2+対応端末は、ファーウェイ「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」

UQ FlatツープラスとHDW14を使用する場合、3つのモードを選択して利用することができる。1つは従来通り「WiMAXのみ」を使うノーリミットモードで月転送量制限なし、2つ目が「WiMAXとWiMAX2+を併用」するハイスピードモードで、こちらは当初2年は月転送量制限なしで、その後は7GB制限が予定されている(詳細は後述)。3番目は「WiMAX2とau 4G LTEを併用」するハイスピードプラスエリアモードで、au 4G LTEを使用した月のみ1,055円の追加料金がかかるほか、サービスイン当初から7GBの転送量制限がある。

ハイスピードプラスエリアモードだけ、従来のWiMAXを使わない。これは3つの無線機をすべて有効にするとバッテリ寿命に影響するかららしい

発表会では、UQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏が、WiMAX2+の5つの特徴として、(LTEサービスが出て奪われた)最速のモバイルネットワークの復活、従来WiMAXとのシームレスサービス(新型端末はWiMAX/WiMAX2+の両方に対応)、周波数利用効率の拡大、TD-LTE方式との互換性確保によるエコシステム構築、高速モビリティ機能(350km/hでも使える)ことを挙げた。

2013年7月末の総務庁からの新規周波数割り当てから3カ月でサービスインできたのも、TD-LTE方式との互換性確保によるものと発言している。

後日220Mbpsという書き方になっていたのでまだ先だと思ったが、2014年には220Mbps化を実現可能としており、対応端末の開発次第とのこと

サービスインまで時間が短かった理由の1つが基地局だ。WiMAX/WiMAX2+が一体となった基地局を、あまりスペース増がないように設計。これにより、既存の基地局スペースが活用可能とのことだ

WiMAX2+対応端末のHDW14を持つUQコミュニケーションズの野坂社長(写真左)と、サプライズゲストとして登場したKDDIの田中社長(前UQコミュニケーションズ社長、写真右)

発表会が始まる前に資料を見たところ「突然ですが……」というページがあった。CMかサプライズゲストかどちらかと思っていたら、登場したのはUQコミュニケーションズの前社長(現会長)であり、現KDDI社長の田中氏だった。今日は「ハイスピードプラスエリアモードで『WiMAX × au』という話だったけど、明後日KDDIで発表をやるからよろしくね」とアピール。

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