説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「OSをアップデートしたら、それまで使っていたアプリは動く?」という質問に答えます。

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築年数を経た家屋をリニューアルする場合、支障のない基礎部分は残しつつ、傷んだ部分を修繕し新しい装備を取り入れることで、家屋を時代に沿ったものに更新します。オペレーションシステム(OS)のアップデートは、この家屋の増改築と似ています。

iOSは、いわば"増改築を重ねたオペレーションシステム"です。設計デザインをパソコン(OS X)と共用していますから、比較的新しいOSといえど基礎部分に信頼性があります。その上にiPhoneならではのマルチタッチなどの新装備をくわえ、各種センサーや位置情報などを扱うことに長けたプログラムが追加され、OSのアップデートというタイミングで各部が見直されます。

このように、OSのアップデートは"増改築"が基本ですから、基本特性はそれ以前のバージョンと大きく変わりません。互換性を維持しつつアップデートを重ねることで、次世代のOSへと進化を続けていきますし、エンドユーザにも互換性が求められています。実際、アプリの大半はOSアップデート後も変わりなく動作します。

一方、アップデートしなければ利用できない機能、その反対にアップデートによって失われてしまう機能もあります。そのためAppleは、App Storeのアプリ情報欄に「必須項目」として動作が可能なOSのバージョンを示しています。iOS 7でも過去の技術を廃止/改変している可能性がありますから、最近アップデートされていないなどメンテナンス状況が気になるアプリは、この部分をチェックしましょう。

なお、すべてのアプリは審査を経てApp Storeに公開されますが、互換性の検証が完璧に行われているわけではありません。OSのバージョンアップに伴い機能に変更がくわえられた結果、なにか動作がおかしい、特定の処理でアプリが強制終了される、といった不具合が発生することもあります。その場合は、アプリのアップデートを待つしかありません。

写真で解説

App Storeのアプリ情報欄には、「必須項目」として動作が可能なOSのバージョンが記載されています