ディスプレイはタッチパネルに対応しており、操作は画面のタッチで行う。ディスプレイの下部を軽く叩くと前画面に戻り、上部を叩くとフロントライトが点灯する、といった操作にも対応する。
展示されていた製品は開発段階のためか、動作はやや不安定だったが、低消費電力ディスプレイによる長寿命とワイヤレス充電機能は魅力的だ。アプリを追加するなどして、機能向上にも対応する。対応するスマートフォンのOSはAndroid 4.03以上。発売日は未定だという。ちなみにCPUはCortex-M2プロセッサを搭載しているそうだ。
特徴の1つとして、「AllJoyn」と呼ばれるフレームワークを採用している点が挙げられる。これは、P2P型で複数のデバイスを接続するための規格で、Qualcommが推進している。
Qualcomm TopがAllJoynをサポートすることで、スマートフォンを経由してほかのデバイスを制御する、といったことが可能になるという。会場のデモでは、照明器具に同社の低消費電力の無線LANチップを内蔵。Qualcomm Toqから照明のオン・オフ、明るさの変更が行えるようになっていた。
また、コンセントに接続するアダプタに同様の機能を組み込み、接続した機器(今回はドライヤー)を操作したり、コーヒーメーカーをスマートフォンで操作し、その結果をテレビに表示する、といったこともできるようになっていた。これはあくまでデモで、可能性の提案だが、AllJoynフレームワークとQualcomm Toqを組み合わせることで、簡単に家庭の機器を操作できるようになる点をアピール。ただし、Qualcomm Toqからスマートフォンに指示を出し、実際の操作はスマートフォンが行うため、スマートフォンだけでも同じ操作はできるが、リモコンとしてのQualcomm Toqの可能性を示すデモとなっていた。
もう1つ、AllJoynを活用した音楽ストリーミング「Qualcomm AllPlay Smart media platform」のデモも行われていた。デモではAndroidタブレットを使い、タブレットからストリーミングで音楽を家庭のスピーカーやステレオに配信していた。それぞれの機器には無線LAN対応のアダプタが接続され、それを経由して音楽が配信される仕組み。
特徴は、それらの機器を同時に制御できる点。タブレット側からそれぞれのスピーカーを制御し、1台のタブレットで、居間、寝室、子供部屋といった複数のスピーカーから別々の音楽を同時に流すことができる。音楽配信の「Rhapsody」が対応を発表しており、今後、RhapsodyアプリからこのAllPlayを利用することができるようになるそうだ。
(記事提供: AndroWire編集部)