自由度が増したスナップ機能
Windows 8には、画面の4分の1および4分の3という対比で、二つのWindowsストアアプリを起動する「スナップ」機能が用意されていました。主たるコンテンツは大きい領域で閲覧し、ニュースやTwitterなど速報性の高いコンテンツは小さい領域に映し出すことが可能です。
しかし、デスクトップ環境時に近い情報取得環境として便利だったことは確かながらも、サイズが決められているため、柔軟性に富んだものではありませんでした。Windows 8.1は、この点を改良して従来の4分の1および4分の3という分割サイズを残しつつ、Windowsストアアプリの分割をある程度の自由な配置を可能にしています(図09~10)。
具体的な手順はWindows 8と同じく、一度Windowsストアアプリを起動してから、ドラッグ操作もしくはタッチ操作で左端に移動させた後に中央へ戻すと現れるスナップ領域にドロップ。一度スタート画面に戻り、任意のWindowsストアアプリを起動しますと、2分の1ずつWindowsストアアプリが並びます(図11~13)。
後は区切り線を左右にドラッグすれば、表示領域のバランスを微調整することが可能。図10で示したとおり全体に対する2分の1相当の領域では自由に変更できるため、好みのレイアウトでWindowsストアアプリが利用可能になります。気になるのはBuild 2013のプレゼンテーションに掲載されたスクリーンショット。こちらでは、一画面に三つのWindowsストアアプリが並んでいます(図14)。
こちらは「Upgrading Windows 8 Apps to Windows 8.1」というセッションの、スライドから抜粋したものですが、同ファイルには、「Windows 8.1のWindowsストアアプリは、500ピクセルまでリサイズ可能。開発者が望めば320ピクセルまでリサイズできる」と書かれていることを踏まえますと、各Windowsストアアプリが、Windows 8.1に対応することで低解像度環境でも、より多くのWindowsストアアプリを併用できる可能性が高まりました。
いずれにせよソフトウェア開発者側の対応が必要となりますが、Windows 8.1を有効活用するには、Windowsストアアプリ側の対応も欠かせないことになります。なお、Windows 8.1プレビューで、スナップが有効な状態で三つめのWindowsストアアプリを起動しますと、表示領域の選択を求められます(図15)。