コードネーム"Haswell"で呼ばれる、インテルの第4世代Coreシリーズがついに登場した。消費電力が一層削減されるなどモバイルPC市場での盛り上がりが大きいが、内蔵グラフィックス機能のパフォーマンスも大幅に向上するなど、デスクトップユーザーにとっても気になる存在となっている。

CPU新モデルそのものの詳細は個別のニュースや特集記事に譲るが、今回、6月2日の正式発表と同時にマウスコンピューターから発売された、Haswell搭載の「LUV MACHINES」シリーズにいち早く触れる機会を得た。また、あわせてIvy Bridge世代の従来製品も用意することができたので、誰もが気になるそのパフォーマンスを早速チェックしてみたい。

早くもHaswellを搭載して新発売されたマウスコンピューターの「LUV MACHINES」シリーズ(左が新しい「Lm-HH500E」)。Ivy Bridge世代の従来製品もあわせて用意し、パフォーマンスを比較してみよう

4K2K出力がオンボードで可能に!

Core i5/i7の4000番台として登場したインテルCPUの新製品。従来、チップセット(PCH:プラットフォーム・コントローラー・ハブ)側に搭載されていた機能をCPUに統合可能となるなど、これまでにない革新的なアーキテクチャを採用したことで話題となっているが、統合1チップモデルはモバイルノート向けのラインナップとなっており、デスクトップPC向けの製品では従来通りCPU+PCHの2チップ構成となっている。また冒頭でも触れた通り、消費電力の削減が最大のトピックだが、バッテリーで駆動するノートPCに比べると、デスクトップPCでは消費電力がそこまでクリティカルな要素ではない。

しかし、デスクトップユーザーでもHaswellの恩恵にはあずかることができる。それは、CPU内蔵グラフィックス機能の強化だ。

例えば、Ivy Bridge世代のCPU内蔵グラフィックス機能では、サポートする最大解像度は2560×1600ドットだった。しかも、実際には高解像度出力が行えるDisplayPortを搭載していないマザーボードも多く、実質的な最大解像度は1920×1200ドットというユーザーも少なくなかった。

これがHaswellになると、最大解像度は一般に「4K2K」と呼ばれる、3840×2160ドットへと拡大する。また、よりパワフルな内蔵グラフィックス機能を活用するため、DisplayPortをサポートするマザーボードの数も拡大すると考えられる。「より高性能なグラフィックス機能」というとゲームユーザーのためのフィーチャーと思われるかもしれないが、高解像度ディスプレイは写真の表示などでもメリットがある。特に、最近は2560×1440ドットのディスプレイにも普及価格帯の商品が登場してきており、Haswellの登場はPC市場全体に解像度の底上げをもたらす可能性がある。

LUV MACHINES「Lm-HH500E」の背面

従来製品にはなかったDiaplayPortが追加されている