Flickrは2013年5月13日、「Flickrがサービス刷新、無料アカウントが充実 - ストレージ容量1TBに」に記したように、無料アカウントプランの刷新と新デザインについて発表を行った。

FlickrのWebサイト

この新しい無料プランは、従来のProアカウントと比べても遜色ない充実した内容と言えるだろう。まず、どのように拡張されたのか、従来のプランと比較してまとめてみよう。

まず、従来の無料アカウントのサービス内容は次のとおりである。

  • 1カ月あたりのアップロード容量は300MBまで
  • 写真1枚あたりのアップロードは30MBまで
  • リサイズされた写真をダウンロードできる
  • HDムービーは1カ月2本まで
  • 閲覧できる写真は直近200枚まで
  • 作成できるグループ数は10まで

これが従来のProアカウントになると次のように制限が解除される。

  • 1カ月あたりのアップロード容量は無制限に
  • 写真1枚あたりのアップロード容量は50MBに拡張
  • オリジナルサイズの写真をダウンロードできる
  • HDムービーは1カ月3本に拡張
  • 閲覧できる写真は無制限
  • 作成できるグループ数は60に拡張

そして、Flickrが発表した新しい無料アカウントのサービス内容は次のとおりだ。

  • ストレージ容量は1TB
  • 写真1枚あたりのアップロード容量は200MBまで
  • オリジナルサイズの写真をダウンロードできる
  • 1080p HDビデオのアップロードは1本1GBまで
  • ビデオの再生時間は1本3分まで
  • Collectionsを作成できる
  • 広告が表示される

この刷新に応じて、従来のProアカウントは廃止されることになる。その代わり、次の2つの有料アカウントが新設された。

  • Ad Free : 広告が表示されない(年間49.99ドル)
  • Doublr : ストレージ容量が2倍の2TB(年間499.99ドル)

既存のProアカウントユーザーはどうなるの?

既存のProアカウントユーザーにとって、事前のアナウンスなしに発表されたこの刷新は、寝耳に水のことであったようだ。flickrのコミュニティサイトでは、「残っているアカウント利用可能分を払い戻ししてほしい」などという意見も聞かれ、4行のコメントの中に新しいデザインについて「HATE(嫌い!)」という単語を7回も使っているユーザーすらいた。

Proアカウントの廃止に従って、「Gift of Pro」はできなくなり、ユーザー名の横に記されていた「Pro」バッヂも廃止された。それより問題なのは、これまで保存していたデータはどうなるのかという点だ。

FlickrのFAQによれば、現在Proアカウントを使っているユーザーは、有効期限が切れるまでは「無制限のストレージ容量を利用できる」と記されている。また、期限が切れたら「1TBの無料アカウントに戻る」とも明記されているため、1カ月あたりのアップロード容量制限は廃止されることになるのだろう。

しかし、すでに1TBまたは2TBの容量を超えたデータを保存していた場合はどうなるのだろう。この点については、まだFAQには明記されていない。ただし、自分の写真が削除されてしまうのかという質問に対して、Flickrは「ユーザー自身が操作したりガイドラインに反したりしない限り、削除することはない」と記している。これについては、いずれ明確な対応が発表されるだろう。

FlickrのFAQページ