内部構造もチェック

V632/26HSは底面のネジを外すだけで簡単に内部にアクセスできる(メーカー保証外)。メモリスロットや増設用ベイなどはないため、ユーザーが開けるメリットはないが、レビューのため開腹してみた。

HM76チップセットにヒートシンクがなく剥き出しで実装されていた以外は、基板設計上の見どころはない。後で検証するが、動画のエンコード程度では特にヒートシンクなしでもチップセットが過熱することはないようだ。

内部での注目ポイントは基板ではなくボディの余白部分。平板では強度が稼ぎにくいため、ハニカム構造状の凸部を設け、ボディを薄くしても十分な強度が得られるよう工夫してある。

V632/26HSの内部は、半分程度がバッテリで占められていた

チップセットはダイが剥き出しのまま基板に実装されている。その隣は東芝製のブレード型SSD(128GB)だ

ボディ手前の構造上薄くなる部分にはハニカム構造による補強が施されている

冷却力や騒音は十分か?

ここで高負荷時にしっかり冷却できているのかをチェックしてみたい。ペガシスの動画エンコードソフトウェア「TMPGEnc Video Mastering Studio 5」を使い、1時間分のH.264動画をiPad用(1,280×720ドット)MPEG-4に変換させ、CPUに高い負荷をかけた(エンコーダーはQSV使用)。システム起動後10分およびエンコード開始から10分後の各部の温度やファンノイズを計測する。

内部の温度は「HWiNFO64」、ボディ外側の温度は市販のサーミスタ式温度計、ファンノイズは「AR-814」を使って計測した。なお、室温は15度前後、暗騒音は約33.4dBAとなる。

アイドル時と高負荷時の各部温度

さすがに全コアフル稼動だとCPUパッケージ温度はかなり高くなるが、これはノートPCでは高くない値だ。チップセットもダイ剥き出しの実装の割には温度が高くなっていない。ボディに至っては、温かくなったかな程度の感触だ。

アイドル時と高負荷時のファンノイズ

こちらは騒音。本体正面から30cm位置で計測している。高負荷時のノイズが大きい理由は、冷却ファンが7,050rpmまで上昇したため。ただしアイドル時は回転数はほぼゼロに張り付き、時々思い出したように回る程度だ。

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