日本AMDは3日、カプコンの人気アクションゲーム「DmC Devil May Cry」PC版の発売記念イベント「DmC & Radeon スタイリッシュ体験会」を東京・秋葉原UDXで開催した。
イベントでは日本AMDおよび関係者らによるセッション、そして恒例のじゃんけんイベントが行われたほか、同ゲームの試遊スペースには4K2Kディスプレイや、トリプルディスプレイでの体験コーナーも登場した。
「DmC Devil May Cry」は、2013年1月17日にPlayStation 3版、Xbox 360版が発売された"スタイリッシュアクションゲーム"(CEROレーディングはD[17歳以上])。悪魔と天使のハーフ、主人公ダンテが、剣と銃を駆使したアクションで、世界を裏で操る悪魔を狩っていくという物語だ。
今回のイベントは、「DmC Devil May Cry」のPC版が2月28日に発売したことを記念したもの。
PC版の推奨動作環境は、CPUがAMD Phenom X4(3.0GHz)/Intel Core Quad 2.7GHz以上、グラフィックがRadeon HD 6950以上、メモリが4GB、Direct XがDirect X 9.0c以上など。希望小売価格は5,990円となる。
PS4への"Jaguar"搭載は「悲願だった」 - 日本AMD森本氏
イベントセッションで最初に登壇した、日本AMD ジャパンセールス&マーケティング本部の森本竜英マーケティングマネージャーは、同社が今後「クラウド」「コンソール」「パーツ」「コンテンツ」の4分野に注力すると説明した。今回のようなゲーム系イベントも多く開催していき、コンテンツ分野を強化するという。
その話の中で、ソニーの次世代ゲーム機「PlayStation 4」に同社の"Jaguar"コアをベースとしたAPUが組み込まれたことに触れ、「悲願だった」と話した。
「ゲームへの取り組みを今後さらに強めていく。この機会に(同社グラフィックスカード『Radeon HD』シリーズの)7800番台をぜひ試して欲しい」(森本氏)
また、2013年にRadeon HDの8000番台が出るという噂について、「8000番台は出ません!」と笑いながら否定。AMD Radeon HD 7700/7800/7900は、2013年を通して継続販売される。
合わせて、DirectX 11やマルチコアCPUへの対応をもって「3DMark11など、我々のグラフィックスを正当に評価するベンチマークがこれから出揃ってくる。現状、4K対応コンテンツに一番適しているのがゲームコンテンツ。(Radeon HDの)7000番台でも十分に高性能で、戦っていける」と自信をみせた。
「デザインは日本、雰囲気は海外の珍しいゲーム」- カプコン江城氏
カプコンからは、編成部プロデュース室プロデューサーの江城元秀氏と、編成部プロデュース室グローバルプロダクションチームの内田洋平アシスタントプロデューサーが、「DmC Devil May Cry」PC版の概要や注目ポイントを解説した。
江城氏(左)と、じゃんけん大会用のプレゼント、ゲーム内アイテムがモチーフの非売品Tシャツを持つ内田氏(右)。内田氏は「DmC Devil May Cry」の開発コラムや公式Twitterで登場する「DOYA!内田」としても知られる |
本来、家庭用ゲームの最大解像度は1,920×1,080のフルHDが想定されている。今回、PC版の開発には、4Kに耐えうる「家庭版より高精細なテクスチャ」、そして家庭用ゲーム機でなく「PC向けのコントロールメソッド」、「5.1chオーディオの採用」が特徴となる。
また、ゲーム自体はイギリスの開発会社Ninja Theoryとの「ほぼ共同開発」で、「ゲームデザインは日本、雰囲気や演出は海外という珍しいゲーム」という。
「Ninja Theoryと組んで生まれたのは、一般的な、暗く湿った地獄ではなく、原色が強い殺伐とした風景のイメージ。PC版では鮮やかな世界を4K解像度で楽しめる」(江城氏)
本作では全ての武器をリアルタイムで切り替えられることが、大きな特徴の1つとなっている。内田氏によるデモプレイでは、武器を自在に切り替えながら、"天使"と"悪魔"2つの力を駆使して進む、鮮やかなプレイが披露された。
ちなみに、イメージソング「Nothing Helps」は、日本のロックバンド「ONE OK ROCK」が実際にゲームを試してから、その世界観に合わせ書き下ろされたもの。イメージソングは、同社Webサイトのプロモーション映像試聴できる。
内田氏によるデモプレイの様子 |
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4K2KディスプレイやデュアルGPUグラフィックスが登場!
試遊スペースでは、ゲームの発売日と同時発売した「DmC Devil May Cry」PC版推奨PCやデモ用PC、関連パーツなどが各メーカーごとに展示され、同ゲームが体験できた。
その中で注目を集めたのが、シャープのIGZO技術搭載4Kディスプレイ「PN-K321」(業務用)を参考展示していた、SAPPHIRE(サファイア)のブース。解像度3,840×2,160ドットの32V型ディスプレイ「PN-K321」をDisplay Port 1.2対応ケーブル1本で接続し、4K2K・60Hzででプレイできた。
シャープの4Kディスプレイを参考展示 |
SAPPHIREの正規代理店を務めるアスク 第一営業部の遠藤亮氏は、「ゲームメーカーとグラフィック、ドライバの調整がとれたため、4Kでのプレイが実現できた」とした |
ASUSでは、デュアルGPUを搭載したグラフィックスカード「ARES2-6GD5」を紹介。同社が出演するイベントでお馴染みの日本市場担当広報・岩崎晋也氏が"世界最速"と称するグラフィックスカードで、Radeon HD 7970 GHz Editionを2基搭載したデュアルGPU製品だ。
「ARES2-6GD5」は、2つのGPUを48レーン対応のPCIe 3.0チップでつなぎ、Futuremarkのベンチマークソフト「3DMark03」による世界記録達成したという。岩崎氏は「ARES2-6GD5」の構造にも言及し、「世界最速ビデオカードと同じ構造をASUSは使っている」と他の同社製グラフィックスカードも紹介した。
CORSAIRでは、デモ機で水冷ユニット式のCPUクーラー「H60」(店頭予想価格9,180円前後)をメインに、同社電源の最上位「AX」シリーズや、メモリのフラッグシップモデル「DOMINATOR PLATINUM」などを展示。
CORSAIRのデモ機展示スペース。DirectX 11に完全対応した3Dスティックベンチマークソフト「3DMARK」を動かしていた |
水冷ユニット式のCPUクーラー「H60」と連動する専用ツール。水冷ユニットはLEDを内蔵し、温度に応じて色が変化。その色と合わせてツール上の色も変化する |
ほか、MSIやGIGABYTE、CORSAIR、ユニットコム、玄人志向、ツクモ、ドスパラなどが推奨PCやデモ用PCを展示していた。