【レビュー】

コンパクトで高信頼性の「IBM x3100 M4 Express NAS」を使ってみた![前編]

エースラッシュ  [2012/08/01]

日本アイ・ビー・エムのサーバやNASというと、「高額」というイメージをお持ちの方も少なくないだろう。実は、中小企業でも導入しやすい安価ながら、"IBMクオリティ"を有するモデルが存在する。なかでも、コンパクトでお手頃価格なのが「IBM x3100 M4 Express NAS」だ。今回、同製品がどれだけコンパクトで、どれほどの性能を有しているのか、試用してみたのでレポートしよう。

IBM x3100 M4 Express NAS

これは小さい! ミニタワーPCより背の低いNAS

家庭用の簡易なNASの中にはまるで外付けHDDのような製品もあるが、企業で使うには力不足だ。コンパクトな製品のケースを開けてみると、小さなファンが1つ回っているだけだったりする。これでは、企業が重要な業務データを保存しておくに足る信頼性はないと言わざるを得ないだろう。

しかし、企業向けとして大々的に販売されているNASの多くはまず大きい。IBMの「System x NAS」シリーズにも、ラックタイプやブレードタイプと並んでタワー型タイプも存在するが、デスクサイドに気軽に置いておけるほど小さなモデルはこれまで存在しなかった。

ところが、今回試用した「IBM x3100 M4 Express NAS」はかなり小さい。箱はそれなりのサイズだが、ガッチリと梱包材で守られている本体は相当小さい。パッと見たところでは、ミニタワーPCといい勝負の大きさだ。しかし、ズッシリと重量感はあり、中身が詰まっていそうな印象もある。

実際に箱から出してみたところ、手持ちのミニタワーPCより小さいくらいだった。ミニタワーPCの高さが390mmであるのに対し、「IBM x3100 M4 Express NAS」は高さ360mm。すっきりと天面が平らなせいもあり、実にコンパクトに見える。わかりやすい比較対象物として、350mlの缶ジュースを3本縦に積み上げてみるとほぼ同じ高さで、実際には缶のほうが少し高いくらいだった。

幅は180mmとミニタワーPCと同じで、奥行きは480mm。奥行きだけはPCよりあるのだが、とにかく全体的に小さい。これならばデスクサイドやデスクの下に置けるのはもちろん、環境によってはデスクの上にだって置けてしまえそうだ。しかも、横倒しにすれば4Uラックサーバとして利用することも可能という優れものなのだ。

箱の中に納まっている時点でかなり小さく見える

350ml缶の高さは122.2mm。つまり、缶を3本積んだほうが本体より高いという状態だ

奥行きはPCよりもあるが、それでもかなりコンパクトだ

ディスプレイさえ用意すればすぐに使える

キーボードとマウスも付属しており、まるでPCのようだ。これならディスプレイさえ用意すれば使えるから、準備もしやすい。ただし、映像出力のインタフェースはD-Sub15ピンしかないので、アナログ接続に対応したディスプレイを用意しよう。

フロント中央部にはUSB2.0ポートが2個、背面にはRGBポートのほか、USB2.0ポートが4個とLANポートが2個、シリアルポートが1個用意されている。付属のキーボードとマウスはUSB接続だ。

唯一、PCとは違う雰囲気を出していたのが電源ボタンだ。PCの電源ボタンは大きくてわかりやすいものが定番で、押しやすいように本体より出っ張った作りになっていることも多い。ところが、「IBM x3100 M4 Express NAS」の場合は凹んでいるのだ。形も小さく、押しづらい。これにはちゃんと理由がある。うっかり電源ボタンを押してしまったりしないよう、あえて押しづらく作られているのだ。

凹んではいるものの、小指の先で十分押せるサイズの電源ボタンには、開封した時点で注意書きのシールが貼られていた。「電源ケーブルを接続して1分たってから電源を入れるように」という注意書きだ。この辺りでようやく「サーバらしさ」「NASらしさ」が感じられてくるが、サーバやNASに関する知識がゼロでも戸惑うことは一切ない。PCを箱から出して自分で設置できる人なら、誰でも作業可能なはずだ。こうした点は、専任のIT管理者がいない中小企業にとってありがたいだろう。

USB接続のキーボードとマウスが付属する

フロントにはDVDドライブとUSB2.0ポート×2が配置されている。DVDドライブ下には内蔵テープドライブも搭載できる

背面にはRGBポート、シリアルポート、LANポート×2、USB2.0ポート×4がある

電源ボタンは小さく、窪んだ作りになっている

開封時は電源ボタンを封印する形で注意書きのシールが貼られている

フロントパネルを開くと簡単にドライブ着脱可能

メンテナンス時に、基本的にツールレスで作業できるケース構造にも注目したい。フロントパネルを外すには、左右についている青いボタンを押すだけだ。

フロントパネルを外すと、いきなりHDDが露出する。左右にある輪に指をかけ、軽く引くと簡単にHDDが外れた。ホットスワップではないため稼働時に使える機能ではないが、この手軽さは嬉しい。しかも、ほとんど抵抗なく引き出せるため、不慣れな場合にどの程度力を入れていいのかわからず不安といったこともない。

もちろん、ドライブの挿入も簡単だ。専用の青いレールはHDDにネジ止めされているからしっかりとしている。このレールを押すようにしてドライブを挿入し、最後にガチンという手応えがあるまでしっかりと押し込めばOKだ。

フロントパネル横にある、リリースボタン。この色のパーツが、各所の着脱に使えるもののサインだ

フロントパネルを外すと、いきなりHDDが見える

左右の輪に指をかけると、片手で簡単にHDDが取り外せた

HDDには専用のレールがしっかりとネジ止めされている

HDD取り付け時も指で押し込むだけで簡単に作業できる

後編では、実際に電源を入れてプリロードされているWindows Storage Server 2008 R2をセットアップした後、ベンチマークテストを実施して「IBM x3100 M4 Express NAS」の実力を試してみるので、期待されたい。

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