九州大学(福岡県福岡市)では4月から、恋愛・結婚・出産・子育てについて教える"婚学"の教養セミナーを実施している。

"婚学"講義の様子

学部1年生を対象として今年初めて開講されたもので、定員の8~9倍の受講希望者から自己PRなどで選考された29人が受講している。講義は7月までの全15回を予定。

テーマは「結婚するってどういうコト?」「子どもを産むってどういうコト?」「恋愛するってどういうコト?」など。大学生の恋愛事情、草食系男子、DVについてなどについても話がなされている。今後の日程では、できちゃった婚、離婚とシングルファザー&マザー、家庭のお金、仕事、食、家事、ライフプランなどがテーマになるという。講義では婚活支援を行うNPO代表や助産師など外部の講師も交えながら、受講生同士でも意見を出し合って議論を深めている。

担当する佐藤剛史助教は、5年前から「大学では教えてくれない大学生にとって大切なコト」として教養セミナーを開講。晩婚化・未婚化、少子高齢化の進む社会背景を踏まえ、今年は恋愛・結婚・出産・子育てをテーマに選んだという。

佐藤助教は、「どうやって生きていくか、というのが婚学。結婚するかしないかなど個人の生き方は自由ですが、知らなければもったいない。若いうちに男女の人間関係形成や生き方を学んで、自分の人生を豊かにする基本能力を身につけてほしい」と話す。また「恋愛上手は仕事上手。ビジネスにも通じる。どちらも相手を大切にすることや気持ちがどれだけ分かるかということが大切なこと」とも述べた。

講義を受講している学生からは、「結婚をするために、彼氏や彼女を作るためにこの講座をとった訳ではありません。すてきな人生を送るための大事なヒントを吸収して自分のものにしたいと思っています」「草食系が悪いというわけではないが、ずっと何かがやってくるのを待っているだけではこれから先、自分の好きなこと、目標、好きな人、なりたいと思う理想の自分、どれも手に入らないと思った」などの声があがっている。

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