ジャストシステムは1月、マイクロソフトのWordと互換性を持つワープロソフト「JUST Note」を発表、2月29日より販売されている。セールスポイントは、「日本語ワープロ開発で培った言語処理技術」、「Word 2003との高精度な互換性」だ。ここでは、既存のWord 2003で作成した文書との互換性を中心にレビューを進めていく。

なお、今回レビューで使用しているのは、最終ベータ版ではあるが、開発途中の製品であるため、製品版と一部異なる可能性があることをあらかじめ了承していただきたい。

JUST Noteが読み込める主なファイル形式は、Microsoft Word(2010/2007)/(2003~97)、RTF、TXT、保存できる主なファイル形式はMicrosoft Word(2010/2007)/(2003)、RTF、TXT、PDFだ。なお、Word 2010/2007形式に対応するには、Microsoftが提供している「Word/Excel/PowerPoint用 Microsoft Office 互換機能パック」(無料)のインストールが必要だ。

JUST Noteは法人のみに販売され、価格は新規の場合7,000円(税別)だ。また、同社Webからは、体験版をダウンロードできる。

通達文書で基本をチェック

まずは、通達文書などの基本的な文書で使用する表示に関する互換性から確認する。通達文書は通常、日付等が記載され、タイトル、そして内容が続く。こういった文書では、重要な部分はフォントの色を変更したり、下線を引いたり、また、読み方が難しい漢字等にはルビが振られていたりする。日付は、文書を開いた日時を自動的に表示するようにフィールドとして設定している。

パソコンのシステム日付を表示するように設定された日付は、JUST Noteで開いても問題なく表示。表示されただけでなく、表示形式を変更することもできることが確認できた。

左がWord、右がJUST Note

JUST Noteのフィールド日付の指定

ただ、設定されたルビは表示されたものの、JUST Note側の「家具」の部分のルビ「ファニチャー」の文字数が多いためか、「家具」がルビ文字に対して均等割り付けされているように表示された。文字に対して設定しているルビが多い場合には、読み込み後、ルビのフォントを小さくするなどの作業が必要になるようだ。

文字に設定されたフォントや下線、色の表示については特に問題なく表示されている。

左がWord、右がJUST Note