およそ100日後に迫った開業日に向けて、東武鉄道では本業である鉄道事業においても「東京スカイツリー」のブランドが持つ訴求力をフル活用する。
この日の発表の目玉となったのは、浅草から埼玉県東部を経て日光・鬼怒川温泉へと至る伊勢崎線の一部(浅草方面から東武動物公園駅までの区間)に路線愛称を導入し、3月17日以降は「東武スカイツリーライン」で呼ぶことだ。また、スカイツリーに直結する押上駅にも副駅名「スカイツリー前」を追加し、スカイツリー開業後は「押上(スカイツリー前)」の形で案内する。押上駅には同社のほか東京メトロ半蔵門線、京成押上線、都営地下鉄浅草線が乗り入れるが、副駅名の追加は4社共同で行う。
そのほか、既報の通りスカイツリーのライティングデザインに合わせた色にリニューアルした特急スペーシアが運行開始しているが、2月12日よりスカイツリー開業までの日数をカウントダウンするヘッドマークを一部編成に掲出する。掲出初日の2月12日は「開業まであと100日」だが、毎日表示を変更し、1日ごとに「99日」「98日」とカウントダウンしていく。掲出するのはライティングデザイン「粋」基調のうち1編成、同「雅」基調のうち1編成、そして3月上旬に投入される「サニーコーラルオレンジ」カラーの1編成の計3編成で、ヘッドマークの色も各編成のデザインに合わせたものとなっている。
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特急スペーシアのうち3編成には、2月12日よりカウントダウンヘッドマークが掲出される |
東武浅草駅も5月までに開業当時のイメージに改装される |
かつてこの場所が貨物列車の荷さばき用ヤードだったことから、スカイツリーの足元のエリアを「タワーヤード」、その東西のエリアを「イーストヤード」「ウエストヤード」とそれぞれ命名した |
地元住民には先行招待のチャンスも
東京スカイツリーや周辺施設を含む「東京スカイツリータウン」のオープンまでの主なスケジュールは以下の通り。
2月29日 | 竣工(建設会社からの引き渡し) |
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3月17日 | 伊勢崎線・日光線ダイヤ改正 業平橋駅→とうきょうスカイツリー駅に駅名改称 路線愛称「東武スカイツリーライン」導入 |
3月22日 | 展望台個人入場予約開始 |
3月下旬 | 商業施設全テナント発表 |
4月20日 | とうきょうスカイツリー駅リニューアルオープン |
5月14~17日 | 開業式典 |
5月22日 | グランドオープン |
また、東武鉄道取締役の戸澤隆夫氏は「建設・事業進捗にご協力いただいている地元墨田区の方には、オープン前に東京スカイツリーへ上っていただきたいと考えている。しかしながら、墨田区民約25万人全員というわけにはいかないので、どのようなやり方があるのか墨田区と協議している」と話し、具体的な対象者や案内方法は未定ながら、地元住民の一部を開業前の展望台へ招待する意向があることを明らかにした。