この日の説明会では、スカイツリーの内部に用意されるさまざまな施設が開業時の順路に沿って紹介された。
第1展望台の天望デッキへは、地上4階に設けられた出発ロビーからエレベーターに乗って向かう。4基設けられるエレベーターは「天望シャトル」と呼ばれ、それぞれの内部には下町の春夏秋冬を象徴する桜・隅田川・祭・都鳥をテーマとしたアートパネルが設置される。パネルは地元墨田区のデザイナー・高橋正美氏が手がけ、伝統的な素材や手法を取り入れたという。
2,000人収容の第1展望台は3層に分かれており、各層は地上高をとって「フロア340」「フロア345」「フロア350」と名付けられた。地上からのエレベーターはメインの展望室となるフロア350に到着する。ここでは360度全周の眺望が楽しめるほか、江戸時代の浮世絵師・鍬形蕙斎(くわがたけいさい)が描いた「江戸一目図」(岡山県・津山郷土博物館所蔵)の再現屏風、52インチディスプレイを3面つなげた大画面で東京のさまざまな風景を紹介する「東京時空ナビ」4基などが設置される。
900人収容の第2展望台へのエレベーターは2基が設けられ、こちらはシースルー仕様となる。第2展望台は「フロア445」「フロア450」の2層構造で、到着階は下層側のフロア445。ここから、展望台外周に張り出したスロープ状の「天望回廊」を約4分の3周歩いて最上階のフロア450へ至る。フロア450のうち来場客が到達できる最上部分となるのは地上高451.2メートルの地点で、ここを「ソラカラポイント」と名付け、LED照明などによる演出を行う。第2展望台を楽しんだ後は、フロア345、フロア340を経由して地上5階の出口フロアへと帰る順路となっている。
また、展望台の周囲が雲に覆われる天候の場合は眺望が期待できないが、第1展望台のフロア350に「パノラマスクリーン」を設け、晴天時の風景のほか、雨天時にしか味わえないコンテンツを上映する予定。さらに、展望台外部に追加設置した照明を用いて雲のライトアップを行う。雲のライトアップ用の照明設備は3月下旬の試験開始を目標としているという……続きを読む