会社に不満がない人はいないだろう。その不満が溜まりに溜まっている人にオススメしたいのが、「会社の健康度チェック」だ。BusinessWeekが12の質問から会社の健康度を調べられるチェックシート「Quiz:How Dysfunctional Is Your Workplace?」を用意しているので、紹介しよう。
(1)アイデア
新しいアイデアを思いついたので、上司に提案することになったとして、最初に思い浮かぶ場面は以下のどれに近いだろうか?
A:「上司が暇な時間はいつかな、どうやって説明しようか。無事承認されたらどうやって実現していこうか」――よい考えであれば採用される可能性が高く、発案者が案を企画にしていく。
B:「アイデアのビジネスケースを組み立てなくてはならない。でも、その価値はある。メリットのあるアイデアなら、上層部は必ず検討してくれるから」
C:「提案しても実現する可能性はほとんどない。『それはお前に関係ない』と言われるに決まっている」
(2)認識
プロジェクトで素晴らしい仕事をした場合、上司は次のうちどのような反応をするだろう?
A:「よくやった。すごいじゃないか」と声をかけられる。よい手柄はその後の昇給査定にちゃんと反映される。
B:仕事の記録として残り、個人業績指標に反映される。しかし、特別な賛辞が送られることはない。
C:誰からも何も言われない。
(3)衝突
チーム内で衝突や意見の食い違いなど不協和音が生じた時、上司はどう対応するか?
A:早期に(数週間以内)何が問題なのかを分析する。各人の見解を尊重しつつ、解決策を導き出す。
B:まずは問題を回避し、大きくなってきたら対応する。スマートな対応とは言えないが、少なくとも向き合おうとしている。
C:「何だって? メンバー間に衝突がある? 悪いが忙しい」と一蹴する。
(4)リーダーとしての倫理観
倫理面から自社の経営陣を表現する場合、もっとも当てはまるのは次のうちどれか?
A:倫理的であり、重要な局面で正しいことをしている。
B:倫理面を大切にしようとしており、セミナーを開いたり、話し合いの場を持ったりしている。だが、経営陣自身が(部下に指示するように)倫理的に振舞っているかについては、疑わしい時もある。
C:倫理? 職場で倫理や道徳に関する話を聞いたことがない。倫理・道徳という考えは職場になじみがない。
(5)チームワーク
職場での自分の仕事とチームワークについて、以下のうち最も当てはまるものはどれか?
A:スタッフが一緒に力を合わせて働いている。これは、自分の職場で誇れることの1つだ。
B:会社はチーム作りに励んでいるが、口先だけのように見える時もある。上司自身がチームの理想形を示していない。
C:チームワークなどは存在しない。会社にいる人間が半分嫌いだし、向こうも自分のことを同じように思っているだろう。
(6)指揮統制
職場で意思決定はどのようになされているか。鶴の一声となるのは誰?
A:幹部や主任クラス。だが、彼らは役職や地位に関係なく全員を等しく扱っており、マネージャーは指示を出す人というよりもコーチのような存在だ。
B:マネージャーの多くは慎み深く、多くのことを自分たちに任せてくれる。だが、上司の中には指示が多すぎる人もいる。
C:奴隷が積み込まれた古代ローマの戦艦の絵のようで、奴隷のように口をつむり、何とか一日を終える、これが職場での一日だ。
(7)才能管理
他の企業で働いた経験から、いまの会社についていえることは以下のうちどれに近い?
A:感動的だ。自分たちがやっていることを理解しており、従業員は能力に応じて雇用され、昇進されている。
B:だいたい想像通りだ。すばらしいリーダーもいるが、そうでない人もおり、リーダーにふさわしくない人がリーダーになっている場合もある。
C:ここでは、有能なマネージャーにお目にかかったことがない。
(8)自由度
「いい仕事ができる」と自信がある社員に対するマネージャーの反応は?
A:「がんばれ。手伝えることがあれば言ってくれ」
B:「大きなことに取り掛かる前には確認するように。だが、細かな判断は君に任せる」
C:「達成前のレポートをいちいち読む気はない」
(9)信頼か恐れか
完璧な職場などないが、社内のルールに近いのは以下のうちどれか。
A:幹部は社員を信頼している。上司は私に率直に話してくれると確信しており、私も正直に話ができる。
B:恐れを利用して従業員を管理しようとはしていない。意見を言っても反撃されないと感じる。
C:恐れが勝っており、信頼はない。
(10)公正さ
不公平だと感じる大きな出来事がないと普段は意識しないことだが、職場での公平さはどのように表せるか?
A:不正なことは聞いたことも見たこともない。「従業員のために正しいことをすることは重要だ」と考えられている。
B:依怙贔屓やその逆がたまに見られる。職場では、誰の下で働くかによって体験が大きく変わってくる。
C:不正なことは公然かつ頻繁に行われている。
(11)多様性
多様性に関するポリシーを掲げる企業は多い。多様性について、あなたの企業が最も当てはまるのは?
A:多様性は会社の基本的価値の1つになっている。経営層が多様性についてよく話をしている。
B:多様性はまだ絵に描いた餅のようなものだが、実現に向けて前進している。
C:多様性はない。出身校や職歴が似たような人ばかりが集まっている。
(12)従業員の価値
経営トップが自社従業員について話す時、どのような内容になるか?
A:「従業員なくしてわが社はあり得ない。ここで働いている人に、自分たちには価値があり、きちんと情報を伝えられていると感じてもらいたいし、わが社の将来に期待してもらえるように努めたい」
B:「業績がよい人を大切にしよう」――その他大勢は社内であまり大切にされておらず、自分がどちらに入っているのかはすぐにわかる。
C:「どうやって、こいつらから少しでも収益を上げさせようか」――社員は大切に扱われていない。
すべて回答が出たら、Aは3ポイント、Bは2ポイント、Cは0ポイントとして、合計のポイント数を出してみよう。記事では、ポイント数別に会社の健康度を以下のように診断している。
会社の健康度
ポイント数 | 健康度 |
---|---|
31~36ポイント | おめでとう! あなたの組織は健康で正常に機能している |
24~39ポイント | 悪くはないが、オープンや信頼性で改善の余地はまだありそう。2012年の課題作りで提案してみてはいかがだろう? |
18~23ポイント | 平均値を下回っている。自分の会社は2012年、改善すると信じているのならともかく、このままではあなたの才能が無駄になるかもしれない |
12~17ポイント | あなた自身もお気づきのように、よい組織とは言えない。いまの組織は従業員を大切にしていないのだ。そろそろ転職を考えてもよさそうだ |
0~16ポイント | かなりの機能不全に陥っている。すぐにでも転職に向けて活動すべきだ |