【インタビュー】
『ハウルの動く城』、『崖の上のポニョ』、『コクリコ坂から』などのスタジオジブリ作品や、『時をかける少女』、『東のエデン』、『Je t'aime』、など、数々の人気アニメ作品に背景美術・美術設定や美術監督として参加しているクリエイターの増山修氏(インスパイアード)。アニメーション制作に留まらず、テレビ番組における風景画指導、『増山アートアカデミー』での講師活動など、風景画の魅力を伝える活動も行っている増山氏が、「Intuos4」の魅力を語る。
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増山修 |
――増山さんは、いつ頃からデジタルで作画されているのでしょうか?
増山修(以下、増山)「初めてデジタルを導入したのは2004年の『ファンタジック・チルドレン』という作品ですね。それまでは、完全にアナログで背景を描いていました」
――どのような理由でデジタルに移行したのでしょうか。
増山「技術的な部分よりも、スケジュールの事情が大きかったですね。私は『ファンタジック・チルドレン』に美術で参加したのですが、その作品で初めてテレビアニメのシリーズ複数話を担当することになったのです。そうなると、1話あたり300カットの背景画を見なければなりません。当然、その300枚に統一感を持たせるための作業量はアナログでは膨大なものになってしまいます。また、テレビアニメではスケジュールが厳しいので、修正などがあるとき、デジタルで作業していたほうが負担が少ないのです」
――当時、背景作画のスタッフは、皆さんデジタルで作業されていたのでしょうか。
増山「背景に関していうと、その現場では私だけが使い始めていた記憶があります。基本的にアナログで描かれた素材をスキャンして、手を加えて納品状態まで作り上げるというワークフローで、描くというより、色調を整えるのが作業の中心です。あと、デジタルデータの場合、レイヤーでパーツ分けできるとのも、利点ですね」
――増山さんは、当時からペンタブレットを使用していたのでしょうか。
増山「そうですね。確か『Intuos2』を使っていたと思います」
――ペンタブレットを初めて使った時の印象を覚はいかがでしたか。
増山「当時はデジタルへの移行を急がなければからなかったので、短期間でIntuosの操作方法を覚えた記憶があります。ですから、色々な機能などは試せなかったのですが、抵抗もなく、すんなりとアナログから移行出来ました。使いやすいツールだったという印象がありますね」
――完全にフルデジタルに移行したのはいつ頃ですか。
増山「早い人はかなり前からフルデジタルで作業されていたと思うのですが、僕は押井守監督の『Je t'aime』に参加した2010年からですね。ただ、フルデジタルとはいっても、アナログを活かした作業もあります」
――それは具体的には、どのような作業でしょうか。
増山「背景を描くときに、最初の素材をアナログで用意して組み合わせ、PC上でフィルターをかけ、デジタルで描き起すということもあります。また、逆にデジタルで描いたデータをプリントアウトして、それに手描きタッチを加えるという手法もあります」
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