Visual Studio 2010では「拡張機能マネージャー」という機能が追加されました。この機能を利用すると、オンラインで公開されている拡張ツールを簡単にインストールすることができます。Visaul Studioの機能を拡張できる無償ツールから、今回は前編として10種類紹介しましょう。

拡張機能マネージャーの使い方

[ツール]メニューから[拡張機能マネージャー]を選択すると、「拡張機能マネージャー」が開きます。ここでオンラインギャラリーを選択すると、Webサイトの「Visual Studio(以降、VS)ギャラリー」からコントロール、ツール、テンプレートをダウンロードしてインストールすることができます。

拡張機能マネージャーからツールをインストール

本稿では、区分がツール、評価が4以上のVS拡張(VSIX: Visual Studio Extension)を中心に紹介します。なお、これらの拡張機能はExpress Editionにはインストールできませんので注意してください。

(1)Productivity Power Tools(Microsoft製)

Productivity Power ToolsはVS全般の機能を向上させるツールです。例えば、ウィンドウタブでは次のような機能を追加できます。

  • 表示方法の設定(垂直、水平、ノーマルなど)
  • タブの自動並び替え
  • プロジェクト、正規表現別のタブ着色
  • よく使うタブのピン止め
  • CTL+ALT+PageUp(PageDown)によるタブ移動

垂直タブに変更しプロジェクト毎に色分け。エディタ現在行の着色と定義ホバー表示

また、エディタでは以下のような機能が追加されます。

  • 現在行の着色
  • トリプルクリックによる行選択
  • ホバー表示による定義の参照
  • タブとスペースに統一

そのほか、「ソリューションナビゲーター」といった新しいウィンドウも追加されます。ソリューションナビゲーターは、クラス構造を表示できるソリューションエクスプローラです。

クラスの中身を表示できるソリューションナビゲーター(changeにて検索)

さらに、メニュー検索できる「クイックアクセス」ウィンドウが追加され、参照設定ウィンドウも変更されます。詳細についてはScottGuブログを参照してください。

(2)PowerCommands(Microsoft製)

PowerCommandsはVSに便利なコマンド機能を追加できる拡張です。例えば、ソリューションエクスプローラの右クリックメニューに次のコマンドを追加できます

  • 選択アイテムの場所をコマンドプロンプト、エクスプローラで開く
  • ファイルパスをクリップボードにコピー
  • 開かれているプロジェクトツリーを全て折りたたみ
  • アセンブリ、プロジェクト参照、クラスのコピー&ペースト
  • プロジェクトファイルのXML編集

プロジェクトの右クリックメニュー

さらに、コードエディタで次の機能が使えるようになります。

  • 保存時の自動コード整形
  • 保存時の未使用Using削除とUsingソート

こちらも詳細は、ScottGuブログが参考になります。