OpenSolarisの実質的な後継プロジェクトとなるProject OpenIndianaが発表された。OpenSolarisをベースにしつつ、バイナリで提供されていた部分などをOSSで置き換え、完全なオープンソースソフトウェアとしてのディストリビューションを目指す。Solaris 11 / Solaris 11 Expressとのバイナリおよびパッケージ互換の確立も目標に定められている。
OpenIndianaの最初の成果物がhttp://dlc.openindiana.org/isos/において公開されている。これはOpenSolaris build 147をベースに開発されたもので、今のところx86 (i386)版のみの提供。SPARC版はさらにあとでの提供となる。今のところxVM Xen Hypervisor (dom0)やLinuxゾーンなどの機能は提供されていない。今後リリースしていく中で、カーネル周辺をIllumosへ置き換え、最終的にすべてオープンソースソフトウェアで構成されたディストリビューションに仕上げることを目指す。
OpenIndianaのインストールはOpenSolaris build 147のインストールとほぼ同じ。インストーラを起動したら指示に従いインストールを実施する。対応ハードウェアに問題がなければ、特に困ることなくインストールが完了する。Gnomeベースのデスクトップを起動すれば、一見したところではLinuxディストリビューションと区別がつかない。最初からインストールされているアプリケーションも有名どころがおさえられており、特に不自由することもない。
OpenIndiana最大の魅力のひとつは、インストール直後からSolaris系特有の機能が使える点にある。インストールされているZFSはZFS v28で最新版。最新の機能をすぐに試せるのはかなり大きなアドバンテージだといえる。OpenIndianaはまだ開発段階にあり、安定版の提供は数カ月後になる見通し。このため、OpenIndiana 147を本番環境で使用することは推奨されない。しかし、ZFS v28をすぐに試せるプラットフォームとして高い魅力がある。