システムイメージを用いて復元する

最後はシステムイメージを用いた復元手順を紹介しましょう。復元方法は、Windows 7上からの実行だけでなく、Windows 7セットアップDVD-ROMの「システム回復オプション」から起動する「システムイメージの回復」、そしてシステム修復ディスク上から実行する3種類が用意されています。今回はもっともシンプルなWindows 7上からの実行手順を解説しますが、何らかの理由でWindows 7が起動しなくなった場合、後者2つをお使いください。

まずは「バックアップと復元」を起動し、リンクをたどって「高度な回復方法」を呼び出します。ここではシステムイメージを用いた復元と、Windows 7セットアップDVD-ROMを用いたWindows 7の再セットアップの2つが項目として並んでいますので、間違えないように注意してください(図24~27)。

図24 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動したら、テキストボックスに「sdclt.exe」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図25 「バックアップと復元」が起動したら、「復元」セクションにある<システム設定またはコンピューターの回復>をクリックします

図26 画面内容が切り替わったら<高度な回復方法>をクリックします

図27 復元方法の選択をうながされますので<以前に作成したシステムイメージを使用してコンピューターを回復する>をクリックします

次の画面では、ユーザーファイルのバックアップをうながされます。これは現在の状態をできる限り維持するため、システムイメージによる復元を終えた後、ユーザーファイルを復元するというもの。ここで<今すぐバックアップ>ボタンをクリックすれば、通常のバックアップが実行できますが、手順が冗長となるので割愛します。最後に確認をうながされますので、<再起動>ボタンをクリックしてコンピュータを再起動しましょう(図28~29)。

図28 ここで現時点のユーザーファイルをバックアップするか確認をうながされます。不要な場合は<スキップ>ボタンをクリックして先に進みます

図29 最後に確認です。コンピュータを再起動して復元操作を行なうため、<再起動>ボタンをクリックします

コンピュータが再起動しますと、Windows PE環境上で「システム回復オプション」が起動します。最初にキーボードの入力方式を選択しますが、初期状態で「Microsoft IME」が選択されていますので、そのままお進みください。次はシステムイメージの選択ですが、通常は最新ファイルが選択されているため、そのまま先に進みますが、<システムイメージを選択する>を選ぶことで、複数のシステムイメージを選択することが可能です(図30~32)。

図30 コンピュータが再起動しますと、最初にキーボードの選択をうながされます。通常は「Microsoft IME」が選択されていますので、そのまま<次へ>ボタンをクリックしてください

図31 次にシステムイメージバックアップの選択を行ないます。通常は最新版が選択されますので、そのまま<次へ>ボタンをクリックしてください

図32 <システムイメージを選択する>を選択して進んだ場合、システムイメージバックアップの一覧が表示されます。異なるバックアップデータを選択する時は、一覧から選択して<次へ>ボタンをクリックしてください

Professional以上のエディションでは、ネットワーク上の共有フォルダにシステムイメージを保存できますので、このようなオプションが用意されているのでしょう。<ドライバーをインストールする>をクリックしてネットワークアダプタ用デバイスドライバを導入してから、<ネットワーク上のシステムイメージを検索する>をクリックしますと、Microsoftネットワークへのログオン操作などを経て、システムイメージの検索が実行されます。この際注意したいのが、そのシステムイメージがどのコンピュータで作成されたのかという点。ダイアログにはシステムイメージを作成したコンピュータ名が表示されますので、間違ったシステムイメージを選択しないように注意してください(図33~34)。

図33 <詳細設定>ボタンをクリックしますと、ネットワーク上に保存しているシステムイメージを選択することが可能です。その際は<ドライバーをインストールする>をクリックして、ネットワークアダプタ用ドライバを導入しましょう

図34 ネットワーク上でシステムイメージファイルを検出した場合、「コンピューター」の部分を確認しましょう。異なるコンピュータのシステムイメージファイルを用いて復元しても、正しく動作しません