8月23日、24日、九十九電機によるロボット競技イベント「ツクモロボット運動会 in 秋葉原万世2008」が行われ、ロボットファンや子どもたちで秋葉原は大きく盛り上がった。

会場となったのは肉の万世 秋葉原万世の7~8F。中央通りを眼下に見下ろす絶景ポイントだ

既報のとおり、二足歩行ロボットによる格闘技大会「ロボットバトル大会」、同じく二足歩行ロボットによる「ロボットアスリート大会」のほか、小学校3年生以上を対象とした「ロボットキット組み立て教室」や二足歩行ロボットの操縦を誰でも味わえる「ロボット操縦体験」などが、2日間にわたって行われた。

年季の入ったベテランロボットビルダー(※注 ロボットを自分で作り上げる人のことを敬意をこめてこう呼ぶ)から、夏休みの工作のヒントをつかみたい小学生、最新ロボットの白熱バトルをひと目観戦したい人など、幅広い客層が楽しめるのがこのイベントの特徴だ。昨年まではNPO法人産学連携推進機構の主催で「アキバロボット運動会」として行われていたが、3回目を迎える今年は九十九電機が主催となり、無料で入場できるイベントとなった。

会場は「肉の万世」

主催の九十九電機は、日本初のロボット専門店「ツクモロボット王国」を秋葉原はじめ全国で展開しており、同店はロボットファンなら知らない者はいないと言われる聖地となっている。そして今回関係者の意表をついたのが、万世が特別協賛し、会場が「肉の万世 秋葉原本店」だという点。秋葉原万世といえば、万世橋のたもとにある地上10階、地下1階の秋葉原グルメの聖地。コーヒーショップ、ステーキハウス、洋食、焼肉、しゃぶしゃぶ・すきやきなど、さまざまな肉料理が楽しめ、上の階に行くほど高級になっていく(予算も上昇する)ことから、秋葉原に通う若者たちに「俺もいつかは最上階でディナーを」と目標にされるほどの有名店だ。

実は今回のメイン会場となった8階は多目的ホールとして作られており、パーティーや講演会のほか、これまでも映画やドラマ撮影などにも使われたことがあるという。会場からは、目の前一直線に中央通りを見渡すことのできる絶景を楽しめる。

ロボット越しに走行中の総武線が見えるという稀有なロケーション

バトル大会&アスリート大会

バトル大会には20人、アスリート大会には15人が参加した。優勝賞品は「黒毛和牛霜降り焼肉セット(1kg)、会津産こしひかり(10kg)、南部鉄 万世しゃぶしゃぶ鍋」と超豪華。賞品の豪華さに比べて、ほとんど改造を加えていない市販キットで参加したり、小中学生でも出場できるという非常に参加しやすいムードがあるのは、この大会の特徴かもしれない。

バトル大会ではアリキオン・ママさんの「アリモプレナ」が、アスリート大会ではイガアさんの「サアガ」がそれぞれ優勝を収めた。

会場を意識して、万世のキャラクターの赤い牛"モーちゃん"の前掛けをした牛のコスプレロボットも登場。見事バトル大会で優勝した

初日のロボットバトル大会の予選は2mの徒競走

最近のホビーロボットの世界では運動性能もさることながら、プロポ(操縦器)を使わないで完全にロボットの判断で動く「自律」ロボットや、3歳児ほどの身長のある「大型機」も登場しているため見どころも盛りだくさんだった。

白熱のバトル

大型機同士の対戦も

ロボットキット組み立て教室&操縦体験

ロボットキット組み立て教室には、親子での参加が多く、夏休みの工作を楽しんでいた。ちなみに会場では、9月発売の新製品「BATTLE TITAN」(予価3,990円)もいち早く触ることができた。4チャンネルリモコンでコントロールし、赤外線砲を対戦相手に当てて楽しめるというゲーム要素もある新キットだ。10歳くらいの小学生でも2時間程度で完成させることができるとのこと。

イーケージャパンのエレキットシリーズの組み立てる教室

9月発売の新製品「BATTLE TITAN」

操縦体験は万世の名物カツサンド「万かつサンド」が賞品

会場では映画「アイアンマン」のジャパンプレミア試写会の招待券などが当たる抽選会も実施。主催側のとにかく参加者、来場者を楽しませようという想いが伝わる充実したイベントとなった。

抽選会の様子。アイアンマンの予告ムービーも上映された

トミーダイレクトが11月に発売予定の「コタ・ザ・トリケラトプス」(予価52,500円前後)も展示。全身にセンサーを搭載し、口や目、しっぽなどがかわいらしく動く。子どもが乗れるほど大きい