「Live Mesh」が初公開、その狙いは?

写真や動画、音楽、各種書類、アドレスやスケジュールなど、デジタル化が進むほどにデジタルデータが増加し、そしてセカンドPC、スマートフォン、メディアプレーヤーなどデバイスも増えていく。全てのデバイス内のデータを最新の状態に保ち、データに関する情報をアップデートしていくのは困難になるばかりだ。このような問題の解決策として、米Microsoftが米国時間の4月22日に「Live Mesh」という新技術のテクノロジープレビューを開始した。翌4月23日には、米サンフランシスコ市で開催中のWeb 2.0 Expoにおいて、Live Mesh担当のゼネラルマネージャーのAmit Mital氏がLive Meshの狙いを説明した。

Live Mesh担当のゼネラルマネージャーのAmit Mital氏

複数のデバイス間でデータを同期させる技術にとどまらないLive Mesh。ユーザーの"ライフ"をシンクロさせるプラットフォームになるという

Live Meshはクラウドをハブに、各ユーザーが利用するデバイスを結び付けてデータやアクティビティを同期(そして共有)する仕組みだ。WindowsというクライアントOSを強みとするMicrosoftは、Googleのようなネット企業やSaaSの台頭に対して「ソフトウエア+サービス」という戦略を打ち出している。ユーザーのライフスタイルやワークスタイルのデジタル化、IT化が進み、クライアントとネットの境界線があいまいになる中で、それぞれのメリットをシームレスにユーザーが享受できる環境を実現しようとしている。Web 2.0 Expoの基調講演でMital氏は、Live Meshを「ソフトウエア+サービス」プラットフォームと説明した。テクノロジープレビューの段階で、その先行きを予想するのは難しいが、Bill Gates氏がCSA(Chief Software Architect)を退いた後のMicrosoftのサービス基盤となる可能性を秘めている。