嵐の櫻井翔、松本潤の夏期主演ドラマが相次いで発表された。それぞれ櫻井は『×××占拠(仮題)』(日本テレビ系、毎週土曜21:00~)、松本は『19番目のカルテ』(TBS系、毎週日曜21:00~)で主演を務める。

さらにまだ正式発表こそないものの、相葉雅紀にも「テレビ朝日系水曜21時台の刑事ドラマで主演を務める」という複数の報道があった。少なくとも嵐ファンの間で「3人がそろい踏みか」と話題になっているのは間違いない。

嵐と言えば5月6日に来春のコンサートツアー開催と来年5月31日での活動終了を発表したばかり。この「夏ドラマの主演そろい踏み」にはどんな意味があり、どんな未来につながっていくのか。テレビ解説者の木村隆志が掘り下げていく。

  • 櫻井翔、松本潤、相葉雅紀が夏ドラマで主演そろい踏みへ

    櫻井翔、松本潤、相葉雅紀が夏ドラマで主演そろい踏みへ

すでに「国民的タレント」のメンバー

まず2020年末の活動休止以降における各メンバーの主な実績をあげていこう。

櫻井は連ドラの出演数が明らかに増えていた。21年の『ネメシス』(日テレ系)、23年の『大病院占拠』(日テレ系)、24年の『新空港占拠』(日テレ系)、『笑うマトリョーシカ』(TBS系)とこれまで以上のハイペースで出演。これまでのキャスター・MCに加えて、嵐としての活動がなくなった分だけ「俳優・櫻井翔の印象が増している」と言っていいだろう。

次に松本は初のテレ朝主演作となる22年の『となりのチカラ』と、23年の大河ドラマ『どうする家康』(NHK)、21年の映画『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』、24年の舞台『正三角関係』に出演。さらに後輩グループのプロデュースにも関わるなど、最もマイペースな芸能活動をしている。今夏ドラマで挑むのは初の医師役であり、しかも手術シーンがないなど演技力が求められる総合診療医だけに、最もアイドル俳優からの脱皮を図っているのかもしれない。

逆に相葉は21年の『和田家の男たち』(テレ朝系)、23年の『今日からヒットマン』(テレ朝系)の深夜ドラマ、22年のホラー映画『“それ”がいる森』、さらに舞台に連続出演するなど、俳優としては独自路線。MCとしても自らのキャラクターに合うレギュラーや特番への出演が目立ち、活動終了後も他メンバーとの差別化がスムーズだろう。

そして二宮和也は今や最も成功している芸能人と言える充実ぶり。連ドラでは22年の『マイファミリー』(TBS系)、23年の『VIVANT』(TBS系)と『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジ系)、24年の『ブラックペアン2』(TBS系)、25年の『あんぱん』(NHK)。映画では22年の『TANG タング』と『ラーゲリより愛を込めて』、23年の『アナログ』、今夏公開の『8番出口』と主演作が目白押し。

バラエティでもゴールデン帯で『ニノさん』(日テレ系)、『ニノなのに』(TBS系)と2つの冠番組がスタート。配信でもドラマ、バラエティに出演するほか、登録者数489万人のYouTube『よにのちゃんねる』も好調。すでに国民的タレントのような存在となり、活動終了後も“元嵐”というブランドをけん引しそうなムードが漂っている。