ちょうどこの原稿を書いている本日、イーロン・マスク氏が正式にTwitterを買収したことが発表された。

イーロン氏と言えば、前々からTwitterを買収すると言ってはいたが「お前んとこ、何かをはじめたことで人生変わった月収100万の美女アイコンアカばっかじゃねえか」という理由で保留になっていた。

つまりスパムアカウントが多く、それが改善されないうちは買わないということである。

その件で証券取引委員会に怒られたり、Twitter側から訴訟も辞さないという構えを見せられたりしていたはずだったのだが、突然「買いました」という事後報告が発表された。

その間いろいろあったとは思うが、一度リアル法廷で会いかけた相手と、何事もなく元鞘しているのがすごい。さすがアメリカ、湿度が低いだけある。

これが日本だったら「誰のこととは言わないが」と前置きした上で裏垢にマスクの悪口を連投し、そのスクショをTwitterに晒されているところである。

ちなみにイーロン氏のTwitter買収が発表されたと同時に「非公開化」というワードもトレンドに入っていたので、イーロン氏は鍵垢にするのかと思ったが、Twitter株の上場が廃止された、という意味であった。

私はTwitter株を持っていないが、今後Twitterに対し「俺は株主だぞ!」というキレ方ができないのは残念なことである。

Twitter有料化のキーパーソンは「ツイ廃」?

イーロン氏のものになったTwitterがどのように変わるかは未知数だが、まず言われているのが、本格的に有料化されるのではないか、ということだ。

完全有料化したらユーザー激減は確実である。ただ、界隈の民度を上げたければ有料にするのが一番ともいわれているので、イーロン氏がTwitter池の水全部抜く勢いでTwitterの浄化を考えているならありえない話ではない。

しかし、使用人口が減ってしまったら、Twitterを宣伝などマーケティングツールとして使っている者も他のSNSに流れてしまうだろう。

109の広告代がバカ高いのはあの前を大勢が通るからである。109青ヶ島村支店だったらもっと安くなるし、そもそもそこに広告を出したいと思う人間が現れるかもわからない。

よって有料化するにしても、基本は無料で課金すれば機能が追加される形をとるのではないかと思われる。(編集注:イーロン・マスク氏は米国などで展開中の有料プラン「Twitter Blue」を月額8ドルに値上げし、加入すると認証バッジがもらえるようにすると公言。日本のようにTwitter Blue未導入の国で認証バッジがどうなるかは不透明な状態です)

そうなると重要なのは、より快適なTwitterライフのために課金しても構わないという、Twitterヘビーユーザー、日本風に言えば「ツイ廃」の存在である。

ちなみに「ツイカス」というのは「バカッター」と同じく、迷惑行為などをするTwitterユーザーのことを指すらしい。

その理屈でいうと、熱中しているだけで迷惑行為もしてないのにソシャカスと呼ばれる我々は一体何なのか。

Twitter調べの「ツイ廃」定義にツイ廃たちが驚愕

  • Twitter運営が考える「ヘビーユーザー」は、どうもこんな感じではないらしく…?

しかし、そんな重要なツイ廃の存在を、Twitter自身もよくつかめていないらしい。

以前から、私はこんなにTwitterのことが好きなのにTwitterはこっちの話を全然聞いてくれないと嘆き続けてきたが、存在が見えていなかったのなら仕方がない。

俺が見えないのか、すぐそばにいるのに、である。果たして紅に染まった俺をイーロンは慰めてくれるのか。

何故Twitterが我々のことをよく掴めていないかというと、まずTwitterの考えるヘビーユーザー像というのが「週に6〜7 日ログインし、週に3〜4回ツイートする人」なのだそうだ。

まず毎日ログインしている、というのは良い。これは「生きている人は大体毎日呼吸している」と言っているようなものだ。

しかし「週に3、4回ツイート」とはどういうことなのか、これだと1回もつぶやいていない日が週の約半分もある、ということになってしまう。

これは「週3、4回しかつぶやかないが、1回の文字数が5億字ある」などの条件がなければとてもツイ廃とは言えないのではないか。

しかしこのTwitter曰くの「ヘビーユーザー」が「ユーザー全体の10%にも満たないが、総つぶやきの数の9割を占めている」らしい。

これが陽キャの集まりであるTwitter社員が一生懸命考えた「俺が考えた最強の気持ち悪いツイ廃像」ではなく、実際に調査した結果だとしたら、想像以上にTwitterは終わっているのかもしれない。

さらに「Twitterユーザーはアダルトコンテンツを好む」という分析もされている。

それは否定できないが、ガチのエロが見たいならわざわざTwitterなどという迂回はせず、FANZAやピクシブというホームに直帰するだろう。

おそらくTwitterユーザーが好むアダルトとは、先日トレンドになっていた「ゲーミングチンポ華道部」系統のものではないかと思われる。こんなものTwitterではトレンド入りでも、他のSNSでは黙殺である。

つまり、他のSNSでは生きていけない奴が流れ着く最果ての地がTwitterなのだ。

TwitterユーザーはTwitterがなければ何をしでかしていたかわからない人間の集まりである

Twitterは自分が「最後の砦」であることを理解し、我々を収容し続けるツールであり続けてほしい。それがTwitterの社会的役割なのではないか。