TAG STUDIOは6月24日、個人投資家の証券会社選択に関する実態調査の結果を発表した。調査は2025年5月30日~6月6日、個人投資家385人を対象にインターネットで行われた。

証券会社選択時の重視基準

  • 証券会社選択時の重視基準

証券会社選びで最も重視された基準は「取引手数料が安い」で60%(230人)が選択し、個人投資家のコスト意識の高さが明確になった。投資において手数料は確実なマイナス要因となるため、多くの投資家が最優先で考慮していることがうかがえる。

2位は「NISA・つみたてNISA・iDeCoなどの制度口座に対応している」で48%(186人)が選択。税制優遇制度の活用を前提とする投資家が多いことが明らかになった。さらに、3位「取扱商品が豊富(外国株・投信・IPOなど)」(35%、135人)、4位「口座開設が無料・簡単」(32%、124人)と続き、制度活用と利便性の高さを重視する傾向が浮き彫りになった。

5位「会社の知名度・信頼性が高い」(29%、110人)、6位「ポイント投資やポイント還元がある」(26%、100人)、7位「取引ツール・アプリが使いやすい」(25%、96人)と続き、安心感と実用性のバランスを重視する投資家が多いことが明らかになった。

取引後に重要だと感じた選定基準

  • 取引後に重要だと感じた選定基準

実際に取引を始めてから、「事前に選定基準に入れておけばよかった」と感じた項目として、「セキュリティが高い(2段階認証・不正補償など)」が26%(101人)で1位となった。

一方で、証券会社選びの際に同項目を重視していた人は11%(41人)にとどまり、実際の取引経験を通じて、15%も重要性の認識が高まったことがうかがえる。

「システム障害が少なく安定している」は選択時に7%が重視したのに対し、利用後は17%へと10%上昇し、「取引ツール・アプリが使いやすい」は選択時に25%が重視したのに対し、利用後は17%となった。これらの結果から、日常的に使用する機能の重要性を、実際の取引を通じて痛感する投資家が多いことが明らかになった。