女優の仲里依紗が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、22日・29日の2週にわたり放送される「人生を変える寿司~東京 板前物語~」。人気寿司店の熱血社長と板前たちの姿を追った作品だ。
社員のためにとことん寄り添う姿勢を見せる社長の姿を見て、今年4月に所属事務所から独立したばかりの仲は、チームを率いて仕事に臨む姿勢において強く感化されたようだ――。
無断欠勤を繰り返す板前が姿を消す
都内に7店舗を構える「意気な寿し処 阿部」は、連日多くの客で賑わう人気の寿司店。何よりも「心意気」を大事にする社長・阿部浩さん(53)の下で働くのは、一癖も二癖もある、個性豊かな板前たちだ。
会社をリストラされたという中年男性や、児童相談所からの紹介でやってきた若者など、様々な事情を抱えていても、阿部さんは修業を希望する人を拒むことはない。そこには、どんな過去や背景を抱えていたとしても「人生は変えられる」という信念がある。
そんな阿部さんには、特に気に掛けている一人の板前が、入社13年目のサワさん(31)。店では板場を任される中堅の職人だが、最近、無断欠勤を繰り返すようになっていた。中学時代、引きこもりだったサワさんは「都合が悪いことがあると、逃げてしまう」という“逃げ癖”を抑えられないでいた。
自らも18歳で故郷の新潟から上京し、30歳で自分の店を立ち上げた阿部さんにとって、サワさんは苦しい時代を共に支えてくれた特別な存在。自分が夢をかなえたように、サワさんにも夢をかなえてほしい…サワさんを立ち直らせようと、連日、部屋を訪ね温かく励まし、寄り添ってきたが、ある日、突然サワさんは部屋から姿を消してしまう…。
厳しさと愛「家族のような関係性」
「意気な寿し処 阿部」に足を運んだことがあるという仲は「美味しくていいお店だったので、また行ってみたいと思っていたんです。そこに、こんなにすごく思い入れのある社長がいることや、働いている人たちがすごく温かいことを知って、より行ってみたいという気持ちになりました」と感想。
中でも、社員のためにとことん親身に寄り添う阿部さんには、「もう“何回生まれ変わったんだ!?”という感じでした。板前さんを育てていかなきゃいけない中での厳しさはありますが、仕事と関係ないところまで面倒をみてくれて、やっぱり愛がありますよね」と印象を語る。
しかし、そんな阿部さんの思いが、サワさんに伝わらない場面も。「サワさんが、これまでの人生の中で阿部さんのように寄り添ってくれる人はいないと思ってるから、もしかしたらそれに甘えてしまってるのかなと思ったし、お互いが依存して家族のようになっているとも感じました。うまくいかない時は、その関係を見つめ直して、また一緒に頑張るために乗り越えてほしい」と願いながら、映像に声を吹き込んだという。