高橋陽一さんによるサッカー漫画「キャプテン翼」の漫画としての連載が、2024年4月に終了することが明らかとなった。今後は、ネームなどの形で物語を残すとしている。今後は、最終回までの物語を、ネームなどなんらかの形で残すことに集中するとしている。ネットでは「英断」「お疲れ様でした」などと話題となっている。

「キャプテン翼」は、1981年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載を開始したサッカー漫画。「ボールは友達」が信条の主人公・大空翼や、サッカーに打ち込む少年達の姿が描かれる。連載開始時に日本国内でサッカーブームを起こすとともに、後にプロサッカー選手となる国内外の多くの子ども達に影響を与えた作品だ。

今回の発表によれば、「キャプテン翼マガジン」で連載中の「キャプテン翼ライジングサンTHE FINAL」と、「キャプテン翼MEMORIES4 最強!!明和FC伝説」が、4月初旬に発売予定の「キャプテン翼マガジンvol.20」の話をもって最終話に。「キャプテン翼マガジン」も、vol.20をもって最終号となるとのこと。

高橋さんは自身のX(旧Twitter)にて、頭の中に「キャプテン翼」の最終回までの構想はあるが、この構想をすべて漫画化するには40年以上かかる可能性があるとして、「最後まで連載にこだわり体力の限界まで“漫画”を描き続けるよりも、連載をやめ『キャプテン翼』の最終回までの“物語”を残す決断をしました」と説明した。

また体力の衰えや、昨今のデジタル化の波による執筆環境の変化、「僕が漫画家を目指すきっかけであり、一番の憧れであり、目標だった水島新司先生の訃報が飛び込んできたこと」などが決断の契機になったそうだ。

今後は、「たとえばネーム(漫画制作の元となる絵コンテのようなもの)などの形で“物語”を残すことだけに集中すればできるかもしれない」と、漫画ではなく別の形式で物語の制作を続けるという。

なお、高橋さんの正直な思いや、決断に至った経緯などの詳細は、1月5日発売の「キャプテン翼マガジンvol.19」に綴られている。

ネット上では「『漫画を描きたい』じゃなくて『物語を残したい』という方向に踏み切ったのは英断だなぁ」「感謝の言葉しかありません。最後まで楽しませてください」「未完の物語ほど惜しまれるものもないので、良い決断だと思います」「作者本人の構想がしっかり残るのが大事だと思う」「長い間お疲れ様でした」「私の人生を変えた作品の一つです。さみしい・・・」などの声が寄せられた。