iPhoneユーザにとって秋は特別な季節。新しいiPhoneが発表され、その数週間後には消費者の手に届くというパターンが9月から10月にかけての風物詩となっています。だから新しいiPhoneが届く前にバックアップ...ちょっと待って。まず、iOS 15へのアップデートを済ませましょう。

その理由は、「iOS 15のiCloudストレージはバックアップに必要な容量を無償提供する」からです。iOS 14以下のバージョンでは当機能が利用できないため、まずiOS 15にアップデートして無償/無制限のバックアップを実行し新端末の到着に備える、というわけです。

ただし、保存期間は最大3週間という制約が。新しいiPhoneが届かないなどの理由で延長手続きをとらない限り自動的に削除されるため、不測の事態に備えるという本来の意味でのバックアップには利用できません。あくまで新端末が到着するまでのつなぎ、3週間以内に端末を乗り換える(機種変更)ときにのみ活躍する機能です。

使いかたはかんたん。iOS 15にアップデートしたiPhoneで『設定』→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」の順に画面を開き、新しいiPhoneの準備欄にある「開始」ボタンをタップします。すると、「Appとデータを移行するための追加のiCloudストレージ」という画面が現れるので、「続ける」ボタンをタップし指示に従えばOKです。

この方法でバックアップすると、作業時点のデータとしてではなく、新端末で復元作業を行う直前まで最新のデータがiCloudストレージへ送信されます。つまり、バックアップ実行後に変更されたアプリデータも随時iCloudストレージ(に保存されたバックアップ)へ反映され、つねに最新の状態に保たれます。実行から数日経過したからといって、バックアップをやり直す必要はありませんよ。

  • iOS 15のiCloudストレージは、バックアップに必要な容量を無償で提供します