前提として、iPhoneに付属のカメラアプリは音声操作に対応していません。ズームイン/アウトにせよ連射(バースト)にせよ、画面に触れるか側面のボタンを押して操作します。Siriはカメラアプリを起動できるものの、それ以外の操作は指で行うしかありません。
ただし、iPhoneをだませば声のシャッターを使うことができます。iPhoneには音声コントロールというSiriとは異なるボイスコマンドの処理系統が用意されており、その機能でシャッターを切ったとiPhoneに思わせればいいのです。
カメラアプリは画面上の白丸をタップするか側面のボリュームボタン(上下どちらか)を押すと、シャッターを切ったと認識するので、音声コントロールのボリューム変更用ボイスコマンドで音量を上げ下げします。iOS 14の現在、音声コントロールは英語とスペイン語しか理解しないため、「Turn up(down) volume」や「Turn volume up(down)」などと言うしかありませんが、標準装備のカメラアプリで「声のシャッター」が可能になることは確かです。
準備はかんたん、『設定』→「アクセシビリティ」→「音声コントロール」の順に画面を開き、「音声コントロール」スイッチをオンにするだけ(画面左上に青字に白のマイクが表示)。あとはカメラアプリで構図を決め、シャッターボタンを押すばかりの状態にしたうえで、「Turn up(down) volume」や「Turn volume up(down)」などとiPhoneに話しかければOKです。
この簡易版「声のシャッター」、記念撮影はもちろん、暗い場所で撮影するときの手ブレ防止に役立ちます。英語で話しかけるとはいえ、わずかに単語3つですから、すぐに使いこなせるはずですよ。