ファーウェイ・ジャパンは7月13日、オンラインで新製品発表会を開催。ノートPC、液晶ディスプレイ、タブレット、ワイヤレスイヤホン、グラススピーカーと幅広いジャンルの新製品が登場しています。ここでは、ノートPC「HUAWEI MateBook」シリーズ(2モデル)、液晶ディスプレイ「HUAWEI MateView」シリーズ(2モデル)の詳細をお伝えしましょう。

  • ファーウェイがオンライン発表会を開催

次の10年に向けて

冒頭でファーウェイ・ジャパンのヤンタオ氏は、激動だったファーウェイの直近10年間を振り返り「当初無名だったファーウェイですが、皆さまにご愛顧、信頼をいただくことでプレミアムなブランドに成長できました」と感謝を述べます。

  • ファーウェイデバイス日本・韓国リージョンプレジデントを務めるヤンタオ氏

スマートフォンでは写真や動画撮影の領域をリードし、3Gから4G、5Gへとモバイル通信の進化を牽引してきたことを評価。PCの領域では、モバイル(スマホ)やタブレットとの新しいマルチスクリーン・コラボレーション体験を提供し、タブレットではプロフェッショナルな創造力をサポートできるようデジタルイラストやオーディオ、映像機能を飛躍的に向上させたことを紹介しました。また、ヘルスケア分野では、スマートウォッチとスマートバンドによって、睡眠やワークアウトなどのライフログに着目して技術革新を続けてきたとしました。

そのうえで次の10年については、ファーウェイコンシューマー事業の長期ビジョン「オール・シナリオ・スマートライフ戦略」を描いていると説明。エンターテインメント、スマートオフィス、スマートホーム、ヘルスケア、スマートトラベルという5つの分野で、ライフシナリオに焦点を当てて究極のユーザー体験を実現していく――と語っています。

HUAWEI MateBook X Pro

続いて、ファーウェイ・ジャパン端末事業本部の阿部崇氏が新モデルの詳細について説明しました。

HUAWEI MateBookシリーズの最新ハイエンドモデルとして、7月13日から発売するのが13.9インチの「HUAWEI MateBook X Pro」。市場想定価格は274,780円です。最新の第11世代Intel Core i7プロセッサを搭載した、フラッグシップにふさわしいモデルに仕上がっています。

  • MateBookシリーズのフラッグシップ機であるHUAWEI MateBook X Pro。キャッチコピーは「境界のない体験を」

美しいエメラルドグリーンカラーを基調にしたデザインは、狭額縁設計によるフルビューディスプレイが特徴的。画面占有率は約91%と、極限といえるほどに広がっています。解像度は3,000×2,000ドット(総画素数は600万ピクセル)です。阿部氏は「フルHDとの比較では約3倍の精細さで映像表現が可能です」とします。450nitの高輝度パネルはコントラスト比が1500:1と高く、明るい部分と暗い部分の表現がより鮮明になりました。

  • オフィス環境にもなじむエメラルドグリーンカラー。質の高いメタル素材を採用した本体は、周辺エッジにCNC加工によるダイヤモンドカット

  • 解像度は3,000×2,000ドット、画面占有率は約91%、LTPS(低温ポリシリコン)液晶は4.4mmのスリムベゼル設計です。不要なブルーライトをカットするなどの配慮もされています

重さは約1.33kg、厚さは約14.6mm(最薄部で約4.9mm)と軽量コンパクトにできているため、「本のようにカバンへ入れられて、どこにでも持ち運べる」と阿部氏。家、学校、オフィス、外出先で、仕事にクリエイティブ活動に、またエンターテインメントにも、幅広く活用できそうです。

  • 製品イメージ

オーディオ関連では、限られたスペースに4つのスピーカーを搭載。拡がりのあるサラウンド効果と、ひずみを抑えたリアルなサウンドを楽しめるとします。音源に合わせた最適なオーディオモード(コミュニケーション、映画、ミュージック、ゲーム)も選択可能。ユーザーの没入感が高められています。

  • 4つのスピーカー×オーディオシステムによって、音楽や映画の鑑賞も快適に

フロントエッジにはデュアルスピーカーを搭載。オフィスではグループ会議、自宅ではビデオ通話や音楽鑑賞などに利用できます。

  • グループ会議には明瞭で高品質なサウンドが大切

阿部氏が「大きな進化点」として挙げたのが、第11世代Intel Core i7の搭載について。前世代比で22%というCPU性能の改善が図られており、インテルが新たに設計したiRIS Xeグラフィックス(CPU内蔵)によって、グラフィックス性能も大幅に向上しています。

  • 第11世代Intel Core i7を搭載

CPU性能を最大限に活かすべく、排熱設計にも力を入れました。超薄型ブレードのシャークフィンをデュアルで搭載し、排熱フローを最大化。極薄0.8mmのベイパーチャンバーなど、熱を効率よく外部に逃がす工夫がされています。

  • 高い排熱効率と静粛性を確保。前モデル比で約2度の温度低下効果が得られたとのこと

このほか、ワンタッチのスマート指紋認証、ロック解除に対応。タッチパッドの性能も向上しており、どこをタッチしても感度の高いレスポンスを得られるとしています。また、外出時に気になるのがバッテリー駆動時間ですが、MateBook X Proでは通常のオフィスワークなら最大11時間の連続使用となっています(最近のノートPCとしては少し短いのが残念……)。

  • ワンタッチのスマート指紋認証の利用イメージ

ネットワーク周りでは、Wi-Fi 6に対応。Wi-Fi 6対応のルーターを使用した環境下では、これまで以上に高速で安定した通信を期待できます。全方位的に進化したMateBook X Pro。阿部氏は「必ず高い満足度を得られる製品です」とアピールしました。

  • 製品スペック

HUAWEI MateBook D15

スタンダードなノートPCとして展開している「HUAWEI MateBook D15」の新モデルもお目見えしました。第10世代Intel Core i3モデルは市場想定価格84,800円にて7月13日、第11世代Intel Core i5モデルは同119,800円にて7月23日から発売予定です。

  • 新しくなった「HUAWEI MateBook D15」。滑らかなメタル素材のユニボディが印象的なデザイン。カラーはスペースグレーの1色展開

約15.6インチの大型ディスプレイにはIPS液晶を採用。178度の広い視野角で周辺部まで美しく表示できます。狭額縁設計によって約87%の高い画面専有率を実現。解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)、アスペクト比は16:9となっています。MateBook X Proと同様に、ブルーライトカット機能やちらつきが少ないフリッカーフリー設計のため、長時間の使用でも目への負担が軽くなるようにしています。

  • 解像度はフルHD、画面占有率は約87%

  • 製品イメージ

第11世代Intel Core i5-1135G7搭載モデルでは、前モデルと比較してグラフィックスのパフォーマンスが大きく向上しているのも魅力。Fn+Pキーで「通常モード」と「パフォーマンスモード」を切り替えられる仕組みも実用的です。例えば、普段は通常モード、もう一段のパワーが欲しいときにパフォーマンスモードに切り替えることで、バッテリーを効率よく使えます。

  • Fn+Pキーで「通常モード」から「パフォーマンスモード」へ

  • 排熱設計も優れており、従来モデル比で約24度の高い排熱効率を実現。低ノイズなのもポイント

本体側面はHDMIをはじめとする充実したポート構成です。前モデルで好評だった指紋認証一体型電源ボタン、マルチスクリーンコラボレーションも継承しています。

  • 製品スペック