日鉄物流と富士エレクトロニクスは1月30日、ステレオカメラ立体画像認識技術と製品開発を手がける東京工業大学発ベンチャー企業であるITD Labのステレオカメラ技術による衝突防止向けシステムを製鉄所構内で使用する特殊な重量物運搬車の安全対策として、実証実験を開始したと発表した。

ステレオカメラは、さまざまな分野で開発が進む自動運転化などに必要とされる立体画像認識技術で、モビリティ、建機、農機、AGV、ロボット等の自動化、安全化等へ向けた開発の取組みが進んでおり、両社は24時間稼働する特殊な重量物運搬車の安全確保に向け、絶対距離を測長可能なステレオカメラ(2019年発売開始)と富士エレクトロニクスで開発された物体検知ソフトを用いて実証実験を開始。

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日鉄物流は、鉄鋼関連物流を中心にプラント、重量機械、橋梁等の重量物・容大物について輸送計画の立案・設計など、国内外にわたる総合物流サービスを提供している。

一方、富士エレクトロニクスは、マクニカ・富士エレホールディングス傘下の半導体商社として競争力のある多種多様な外国製半導体を、1500社以上の顧客に提供する営業・技術サポート体制を強みとして成長をしてきた。2019年にはITD Labへの出資も実施し、同社のSDKおよびSRIM(ステレオカメラ)技術やそのほかセンサ、AI技術などを加えた新たなソリューション提供を進め、拡大する市場における課題解決を支援していくという。