JR東日本グループは18日、ターミナル駅を中心に複数企業と取り組む実証実験"案内AIみんなで育てようプロジェクト"フェーズ2が今夏から開始することを発表した。

東京駅、浜松町駅、品川駅、新宿駅、池袋駅、上野駅と人が行き交うターミナル駅で昨年12月から今年3月にかけて行われた実証実験"フェーズ1"では、AIチャットボットやロボット、デジタルサイネージなど各メーカーのデジタル技術が駅構内施設や乗り換え案内などで活躍している。同社はフェーズ1で見えた課題を踏まえ、8月5日から11月10日にかけて、横浜駅と羽田空港国際線ビル駅(東京モノレール)を新たに加えた"フェーズ2"を開始する。

フェーズ1では、

課題1. AI(人工知能)によるお客さま案内実証実験を行っていることの認知不足
課題2. 周囲の目が気になり、話し掛けるのが恥ずかしい
課題3. 多言語案内対応が十分ではなかった
課題4. 「乗換案内」「駅周辺案内」や「飲食店情報」など個別具体的な質問について対応が十分ではなかった

などの課題が見えており、フェーズ2では設置位置の改善や日本語・英語・中国語・韓国語の4カ国語対応、さらなる外部情報との連携、小型化や受話器型など対応策も図られる。設置機は駅により異なるが、8駅で30カ所35台での実証実験になる予定。

  • 実証実験予定マップ(同社資料より)

    実証実験予定マップ(同社資料より)

実証実験は、JR東日本単独では解決が難しい課題解決を目的に多くの企業や大学などにより設立された「モビリティ変革コンソーシアム」が取り組むもので、同コンソーシアムでは安全や利便性の課題からスマートシティや自動運転などのモビリティまで幅広く活動している。