説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhone初心者にBluetoothイヤホンは難しいですか?』という質問に答えます。

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そんなことはありませんよ。iPhoneを使いはじめたばかりの人でも、きちんと手順を踏めばBluetoothイヤホンをかんたんに利用できます。ただし、「ぺアリング」と呼ばれる最初の登録手続きは若干戸惑うかもしれませんから、その点は認識しておきましょう。

「Bluetoothクラシック」と呼ばれる規格(Bluetooth 3.xまで)では、デバイスを使い始めるときには2台の機器間で相互登録作業が必要です。互いの存在を無線通信で知ると、それぞれに数桁の数値(パスコード)が表示されるので、入力することで認証を行うというしくみです。Bluetoothキーボードは、その代表例と言っていいでしょう。

しかし、イヤホンに入力装置はありませんから、パスコードの入力は省略されます。互いの存在が確認されればペアリングは完了し、オーディオ機器としてiPhoneの音声を出力するようになります。

ペアリングをどのように開始するかですが、iPhone側は『設定』→「Bluetooth」画面を表示して「Bluetooth」スイッチがオン(緑色)であれば準備完了です。あとはBluetoothイヤホン側でペアリングを開始すればOKということになりますが、製品により差があります。ペアリング専用ボタンが用意された製品もあれば、曲再生/停止ボタンを3秒ほど長押しする製品もあるので、どのボタンでペアリングを開始できるか必ず説明書で確認しましょう。

とはいえ、ペアリングで躓くユーザが多いことも事実です。そのためAppleは、ケースから取り出すだけでiPhoneとのペアリングを開始できる「AirPods」を開発しました。初回は電源をオンにすれば自動的にペアリングモードとなり、2回目以降は電源オンで接続が完了する「エレコム LBT-CS100」のような製品もありますから、ペアリングにひと工夫した製品を探すのもひとつの方法でしょう。

  • ペアリングにひと工夫したBluetoothイヤホンが増えています(写真は「エレコム LBT-CS100」)