大阪府北部を震源とする地震(6月18日発生)の影響で運転見合わせとなっていた大阪モノレールが順次復旧。6月22日13時に彩都線が全線運転再開となった。残る本線南茨木~門真市間も、6月23日の運転再開に向けて軌道等の補修と復旧作業を継続しているという。

  • 大阪モノレール彩都線が6月22日午後に全線復旧。本線も6月23日から全線で運転再開する予定

大阪モノレールは最大震度6弱を観測した地震の影響で、万博記念公園駅・南茨木駅で分岐器故障等の被害が発生。本線(大阪空港~門真市間)・彩都線(万博記念公園~彩都西間)が運転見合わせとなり、復旧まで本線は他社線との振替輸送、彩都線はバスによる代替輸送を実施した。6月20日に大阪空港~万博記念公園間で運転再開した後、6月22日13時までに本線大阪空港~南茨木間と彩都線全線が復旧。6月21日にほとんどの分岐器の仮復旧が終了し、本線南茨木~門真市間も6月23日に運転再開予定となった。

復旧に時間を要したことに関して、大阪モノレールを運行する大阪高速鉄道は同社サイトにて「モノレールの線路は上空にあるため、工作車(復旧作業をするための作業車)での作業しかできないこと」「落下物により、地上の人や車に被害を及ぼすことのないよう慎重な点検が必要なこと」「地震後、電車線を停電させ、工作車により最寄り駅に停車しているモノレールの手前まで点検・修復し、作業を終えると一旦、工作車をバックさせ、モノレールを車庫に戻す作業を繰り返していること」が理由と説明している。

大阪モノレールの構造物(支柱、軌道桁、駅舎躯体など)は「マグニチュード7級の内陸直下で発生する地震動に対して必要な耐震性を確保するよう耐震対策工事を実施」している。車両も軌道桁を挟み込むように補助タイヤを配置しているため、「振動により列車が落下することはございません」(大阪高速鉄道)とのことだった。

なお、万博記念公園駅・南茨木駅など一部の駅で昇降機(エスカレーター、エレベーター)が運転中止となっており、復旧に向けた昇降機メーカーによる修復を行う。対応開始日は6月25日からとされている。