説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『みんな「WWDC」に何を期待しているんですか?』という質問に答えます。

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またこの季節がやってきましたね……毎年6月上旬、日本では梅雨入りの頃に米国で開催されるApple主催のイベントが「WWDC(World Wide Developer Conference)」です。2018年は6月4日から8日まで延べ5日間にわたり開催され、Appleの製品/サービスにかかわる世界中の開発者がカリフォルニア州サンノゼに集います。

WWDCはAppleがソフトウェア開発者に対し最新情報/開発技術を提供する場であり、機能や用途ごとに設けられた分科会(セッション)で他では得にくい情報をいち早く入手することが、参加者の大きな目的です。しかし、初日に実施される基調講演は定例の新製品発表の場として認知されており、マスメディアでも大きく取りあげられるためか、エンドユーザにはWWDCイコール基調講演(の内容)とみなされているようです。

基調講演で発表される内容は、ハードウェアとソフトウェアに大きく2分されます。具体的にはハードウェアがiPhoneとiPad、Mac、Apple Watch、ソフトウェアがiOSとmacOS、watchOSとtvOSです。ハードウェアでは新モデルが発売されるのかどうか、新機能は何か、その価格と発売時期にエンドユーザの関心が集中します。ソフトウェアではGUIに変更があるかどうか、斬新な新機能/アプリが投入されたかが注目されます。ここ数年では、iCloudやSiriなどクラウド技術に関する割合も増えていますが、ハードウェアは購入/予約、ソフトウェアはアップデート/インストールという行動につながるぶん、エンドユーザの関心を集めやすくなっています。

2018年の場合、ほぼ毎年基調講演で発表されている次期iOS(iOS 12?)が最大の関心事といえます。新型iPhoneの発表は例年9月ですから、WWDCではiPadやApple Watch、HomePodの新モデルに期待すべきかもしれません。Macはノート型機の新モデルが投入されていい時期です。いずれにしても、約2時間にAppleのこれからの1年が凝縮されていますから、Apple製品が気になる人にとって注目のイベントであることは確かです。

  • WWDCの"顔"ともいえる基調講演は、Appleの新製品発表の場として認知されています