NTTデータと乃村工藝社は4月26日、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を目指す顧客に対する、デジタルとリアル空間が融合した新規サービスの企画から運営までの一元的な実施に向けて協業すると発表した。

今回の協業では、新規サービスを検討している顧客に対し、ユーザーのニーズ調査、コンセプト策定、プロトタイピング、実証実験までの一連のプロセスを実施するほか、システムの開発・運用、空間デザインまでを一元的に実施し、デジタルとリアル空間が融合したサービス提供を支援する。

  • 協業のイメージ

    協業のイメージ

新規サービスの企画として、ユーザーの定義、潜在的な問題・要求を抽出し、新規サービスのコンセプトを策定し、コンセプトを映像などのアウトプットとして可視化。対象となるユーザーの反応を確認することにより、サービスの提供価値を事前に正しく評価する。

また、ユーザーの反応をベースにデジタルとリアル空間の両面から企画し、デジタルサービスや実店舗などのプロトタイプに落とし込み、次に実証実験を通じてサービスの提供価値を評価する。

新規サービスの開発・運営としては、新規サービスの企画内容に基づき、両社が共同でシステム開発や空間デザインを行いことに加え、新規サービスの開始後もユーザーの行動分析を踏まえ、新規サービスの企画や利便性向上に努め、継続的なサービス運営を支援するとしている。

両社の役割は、NTTデータではデジタル領域におけるサービスの企画から運営までのディレクション、サービス関連調査、実証実験における効果測定方法の設計・測定、サービスに必要となるシステムのアジャイル手法による高速開発・運用を手がけ、乃村工藝社はリアル空間領域のサービスの企画から運営までのディレクション、サービス関連調査、コンセプトのプロトタイピング、空間デザイン・メンテナンスを行う。

今後、両社は商業施設をモデルケースとした実証実験を予定しており、その後は小売業界においてデジタルとリアル空間を融合した新規サービスを検討している顧客を支援する。将来的には、小売業界以外にも不動産業界や地方公共団体、金融業界、物流業界、製造業界など、新たなユーザー体験につながるサービスを検討していく考えだ。