Q-Successは3月22日(ドイツ時間)、「IdenTrust, which is used as root certificate for Let's Encrypt, has become the most popular SSL certificate authority」において、IdentTrustのシェアが17.5%に到達し、SSL認証局として最も高いシェアを確保したと伝えた。3年前にはシェアがゼロだったIdentTrustがこの3年間で業界首位に上り詰めたことになる。
IdenTrustは現在話題になっているLet's Encryptのルート証明書。Let's Encryptは証明書が無償であることに加え、Mozillaなどのブラウザベンダーが積極的に協力したこと、証明書の有効期間は短いもののAPIで証明書の新規発行や更新作業を自動化できることなどから高い人気を得ている。
IdenTrustはトップ1000サイトでのシェアは低く、トップサイトから離れるほどシェアが増える傾向が見られる。逆に、DigiCert Groupはトップ1000でのシェアが44.3%と高く、トップから離れるほどのシェアを減らす傾向が見られる。
Let's Encryptの提供しているSSL証明書は無償で取得できるうえ更新も自動化できるが、ドメイン名をベースとした証明書のみを発行しており、上位の検証は実施されていない。これがトップサイトでの採用が進まない理由の1つになっている。
加えて、Let's Encryptがワイルドカード証明書を提供していないことがトップサイトでの採用率が低い理由になっていたと言われている。しかし最近、Let's Encryptはワイルドカード証明書の発行を発表したことから、今後はより上位のサイトでもLet's Encryptの採用が進む可能性がある。