説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『通話時の音量と音質、なんとかなりませんか?』という質問に答えます。

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駅のホームなど騒音レベルが高い場所で通話すると、相手の声が周囲の騒音に埋もれてしまいますから、iPhoneを耳もとに近づける一般的な通話スタイルでは限界があります。ボリュームを上げれば多少は聞き取りやすくなるものの、周囲の騒音レベルが高いときはあまり効果がありません。

まずは手近なもので対策したいという場合は、イヤホンを利用してみましょう。イヤホンを挿した状態で通話を開始すれば音声はイヤホンから出力されるので、耳穴に差し込んで使うカナル型のように密着性の高いイヤホンならば、周囲の音に影響を受けにくくなります。マイクが内蔵されていないイヤホンでも、iPhoneの本体下部に内蔵されているマイクに向かって話せばこちらの声は相手に届きます。

通話相手から何度も聞き返される、声が聞き取りにくいと指摘される場合には、iPhoneの設定を見直します。『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順に画面を開き、「電話ノイズキャンセリング」スイッチがオン(緑色)になっていることを確認しましょう。iPhoneを耳にあてて通話するときのみ有効な機能ですが、これで周囲の雑音が大幅に取り除かれるため、自分の声が相手に届きやすくなります。

高音質な通話サービスを利用する、という手もあります。iPhoneの場合、iPhone 6/iPhone 6 Plus以降限定となりますが、VoLTE対応端末間および同一キャリア間の通話では通話品質が大幅に改善され、かなり相手の声が(相手側にとっては自分の声が)聞き取りやすくなります。

iPhone同士の通話であれば、「FaceTimeオーディオ」を検討してもいいでしょう。電話交換機(PBX)経由より通話品質がよく、そのうえ無料です。むやみに音量を上げなくても、通話品質の見直しで"聞き取りにくさ"はだいぶ改善されるはずですよ。

イヤホンの活用や電話ノイズキャンセリングの有効化で、騒がしい場所でも通話しやすくなります