キーボードは音楽に親しむ最適なツール

巷に流れる流行曲や名曲を自在に弾いてみたいというのは、誰もが一度は夢見ることだろう。そんな人たちから注目を集めているのが電子キーボードだ。キーボードがひとつあればさまざまな楽器の音を再現し、一人でも豪華な伴奏付きの演奏を楽しめるとあって、子供の習い事として、音楽に親しむツールとして、生涯学習の友として、幅広い年齢層から支持を集めている。

そんな電子キーボードを学ぶための場として、カシオ計算機のカシオミュージックサークル(CMC)事務局に認定された登録講師が、全国に開講しているのが「カシオキーボード教室」だ。去る10月18日、各教室の代表が日頃の練習の成果を競い合うコンサート「CMCフェスティバル2014」が、神奈川県川崎市の「サンピアンかわさき」で開催された。20回目を迎える今回は、昨年を大きく上回る全19組が参加し、すばらしい演奏を披露してくれた。

会場となった「サンピアンかわさき」

762名を収容する大ホールは開場直後から多くの観客で賑わった

音楽を楽しむ気持ちが伝わる快演が会場に響く

開演後、最初の奏者グループが登場し、二葉あき子の大ヒット曲「水色のワルツ」と坂本九の代表曲「見上げてごらん夜の星を」を演奏。「日頃の息の合ったところを見せたい」というコメント通り、おそろいの水色ネクタイを付けた二人のぴったりと合った演奏が会場を沸かせた。

トップバッターのさいたまサンデーキーボードクラブ KAZUちゃんZは、名前が同じ和子さん同士のデュエット

昨年に引き続き出場の6人組グループBRAINZは、「君の瞳に恋してる」を演奏。会場からの手拍子も入って大いに盛り上がった

サンケイリビングカルチャー倶楽部枚方教室・ドルチェはビートルズの名曲「LET IT BE」を演奏。三人の息の合ったところを見せてくれた

この後も歌謡曲や洋楽のヒットナンバー、映画音楽など、幅広いジャンルからの演奏が続く。それぞれの奏者の技術やテーマに合わせて音色の選別や曲のアレンジが加えられ、おなじみの曲もさまざまな側面を見せてくれる。

メンデルスゾーンの「春の歌」を堂々とソロで披露した福本久栄さん(秋葉原キーボードクラブ)

NHK文化センター八王子教室・ハッピーフューチャーズは「未来へ~未来予想図II」を演奏

永井有可子さん(カシオキーボード教室どるちぇ♪)はキーボードの音色変更や効果音を巧みに使用して「レット・イット・ゴー~ルパン三世のテーマ」を演奏

一般的な音楽教室が技術の上達を目的にしているのに対し、カシオキーボード教室では「音楽や演奏を楽しむこと」を大事にしているという。確かに今回の参加者を見ても、選曲やアレンジから「この曲を弾きたい!」というモチベーションが強く感じられ、「音楽」という言葉のとおり、楽しんでいる様子がひしひしと伝わってきた。

あじさい会・レインボーグループは「あじさい会10周年記念メドレー"バラード・バージョン"」(いい日旅立ち~ケ・セラ・セラ~スマイル~翼をください~小さな旅)を披露

齊藤晋之介くん(神楽坂OKスタジオ)はヴァン・ヘイレンの「JUMP」を堂々と演奏

初出場のモータウンキーボードサロンは、ダンスをテーマにしたメドレー「Let's dance!!」(ラストダンスは私に~踊り明かそう)で息のあった演奏を披露